世界で初めて「1000年アーカイブ」のRGB画像色管理技術を、プロスパー クリエイティブが開発。
@Press / 2021年4月5日 11時45分
画像検査や印刷色評価システム開発の株式会社プロスパー クリエイティブ(本社:東京都中央区、代表取締役:川端 秀樹)は、自社の特許技術である絵柄の色数値評価・管理技術をもとに、デジタルカメラやスキャナ入力のRGB画像を、太陽光と人の眼の色域と、センサ技術の推移を検討し、1000年後であっても元の色を忠実に再現できる「1000年アーカイブL*a*b*画像保存システム」を新開発しました。
この技術を基に、国内・海外への文化事業として進めていきます。
HP: http://www.prosper-c.co.jp
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/253880/LL_img_253880_1.jpg
日本画の一例
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/253880/LL_img_253880_2.jpg
油絵の一例
【文化財保存とアーカイブの課題】
絵画や文化財、歴史的資料や建造物等が100年、1000年保存できるとしても、風雨だけでなく屋内にあっても紫外線や湿気などの影響で色は変化をしていきます。
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/253880/LL_img_253880_3.jpg
歴史的建造物のイメージ例
さらにカメラ撮影やスキャナ入力された画像データを、100年後、1000年後には全く異なる入力機器や表示機器、出力機器になっていることを念頭に、21世紀の文化財や絵画の色を正確にデジタル文化資産として残していかなければなりません。
これまで、正確な色で長期間保存するためには、分光スキャナなど高価な機材でアーカイブを行っていますが、汎用的で誰でも使用でき、高精度の色管理が出来るアーカイブ機器はありませんでした。
そこで、現在最も普及している各社のデジタルカメラやスキャナをアーカイブ用の入力機器として活用します。
しかし、現状のデジタルカメラやスキャナは、機器ごとに色が少しずつ異なって入力されています。機器ごとに色が違っては、どれが本当の色なのか、100年後、1000年後全く分かりません。
そこで、撮影や入力時に、各機器ごとに違っているRGB固有の画像の色を統一して、非固有の色に変換できる技術が必要となります。
また、数十年経つと今普及しているプリンタやモニタ機器も大きく変化しているので、忠実な色再現も困難です。
【新技術について】
この新技術は、デジタルカメラやスキャナなどの入力機器毎の、固有(デバイス・ディペンデント)のRGB入力画像を、専用色チャートをもとに正しい色で保存するために、「1画素ごとに、非固有(デバイス・インディペンデント)の分光光度計レベルのL*a*b*値に色変換する」新たな発想で実現したものです。
併せて1000年後の色再現のために、専用の色チャートと色変換プロファイルを開発して、色品質の高い業務用分光光度計レベルのL*a*b*画像に変換して、保存する技術を新開発しました。L*a*b*画像は、人の眼の色感覚に近い数値の色空間で表わしたものです。
画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/253880/LL_img_253880_4.jpg
L*a*b*画像保存システム
さらに、アーカイブされたL*a*b*画像と照明の色温度を記録しておくことで、美術業界の永年の夢であった100年後、1000年後に、その時代の表示機器の表示方式に、このL*a*b*画像を色変換し、表示機器に忠実に画像の色を表示させたり、出力することが出来ます。
【1000年アーカイブ事業】
プロスパー クリエイティブは、2年後の創立50年記念プロジェクトに向けての事業の一環として、1000年アーカイブ事業を位置づけています。
この新技術で文化財や絵画等のアーカイブへの活用を提案していきます。
L*a*b*画像保存の新技術を使って、絵画・美術品、建造物から、企業の歴史的に残したい製品などの「1000年アーカイブ事業」を行っていきます。このため「電子美術館」、「電子博物館」から後世に残したい「電子名品館」などを検討しています。
画像5: https://www.atpress.ne.jp/releases/253880/LL_img_253880_5.jpg
残したい製品イメージの一例
●美術品の別の用途活用にも
絵画等をL*a*b*画像でデータベース化しておくと、例えば絵画オークション出品作品の真贋判定にも活用できます。また、傷んだ絵画や建造物などの修復に際して、元の色を数値化しているので、色補修作業にも活用できるものとなります。
●身近なアーカイブ活用も
さらに、学校の様子を記録する「学校アーカイブ」、アマチュアグループなどの「スポーツアーカイブ」から「家族アーカイブ」など、小型の専用チャートを同じ照明条件で撮影した画像があれば、手軽に後世に残せるアーカイブサービスも可能で、併せて検討して行きます。
これらの事業を推進するために、国内及び海外の美術館関係者や関連する大学、団体、政府組織や、幅広い企業を含めて、また、アーカイブ機器になる、カメラやスキャナ、モニタの各メーカー及びアーカイブ事業者などからの意見をもとに、「1000年アーカイブ事業」を進めていきます。そして事業関係者と活用と保存についての研究会も計画しています。
【会社概要】
商号 : 株式会社プロスパー クリエイティブ
所在地 : 〒104-0061 東京都中央区銀座1-8-2 銀座プルミエビル3F
代表 : 代表取締役 川端 秀樹
設立日 : 1974年6月1日
事業内容: オフライン型印刷品質管理システム開発・販売。
画像の比較差分評価分野で、印刷物の色差分評価や欠陥検査システムの
開発を行っています。
印刷物等をスキャナ入力した画像を用い、数値で測色・色評価する
技術は世界で唯一の技術です。多くの印刷会社で使われています。
URL : http://www.prosper-c.co.jp
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プレスリリース提供元:@Press
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