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ケアネット、女性医師1,000人に“出産後の復職”に対する意識を調査 不安要素は「技術・知識の遅れ」「現場感覚の薄れ」そして「保育所・病児保育」― フルタイムで働きたいが“綱渡り”生活に疲弊も ―

@Press / 2013年1月24日 14時0分

産後数年間の働き方、希望と実際
医師・医療従事者向け情報サービスサイトを運営する株式会社ケアネット(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大野 元泰、証券コード:2150)は2012年12月19~29日、当社会員のうち女性医師1,000人に対し、“出産後の復職”に対する意識調査を実施しました。
妊娠・出産した際に、職場環境の未整備や周囲の理解がないことなど、本人の意思以外の理由から女性医師が退職するケースがありますが、医師全体での女性比率が毎年高まる中で、医師不足に今後いっそう拍車がかかるとも言われています。一方こうした現状を踏まえ、女性医師に対し出産後の復職に関する意識を調査したところ、全体として悲観的なコメントが多数を占めると同時に、制度の利用、上司・同僚の反応、仕事と家庭生活の両立、キャリア形成の壁などいくつもジレンマを抱えることが垣間見える結果となりました。以下、詳細をご報告いたします。


【結果概要】
◆約7割の女性医師が時短・非常勤の勤務を望むが、経験者の半数近くがフルタイムで復帰
今後出産を考えている女性医師のうち、施設の別を問わず『短時間あるいは非常勤で復帰したい』と回答したのは約7割。一方、実際に出産した医師の経験で最も多い回答は『同じ施設にフルタイム勤務』で37.7%。『別の施設でのフルタイム勤務』(8.4%)と併せると約半数がフルでの復帰という結果となった。50代以上では「時短勤務どころか育休すらなかったため」「妊娠中・授乳中も当直した」「夜間の呼び出しに子どもを連れて行った」といったエピソードが多く寄せられた。経験者のうち『時短・非常勤』を選択した医師は若い年代ほど増えるが、30~40代においても「フルで復帰するか退職かを迫られた」「上司の理解がなく、制度があっても使えなかった」といった声が多数見られた。


◆いちばんの不安材料は『子どもを預ける施設』、病院に勤務しながら病児保育探しに奔走
産後の生活を検討する際の不安材料について上位3つまで選択してもらったところ、経験者から最も多く挙がったのが『保育所・病児保育など施設の利用』で48.9%に上った。「自院の保育所は看護師しか利用できない」「自分が手術中に、発熱した子どもをすぐ迎えに来るよう保育所から連絡がきて途方にくれた」といったコメントが寄せられ、通常の保育所の確保に加え、病院勤務にも関わらず病児保育探しに奔走していることを嘆く声が多く挙がった。一方「子どもはペットではない、長時間預けっぱなしにできれば解決する問題ではなく、医師全体での勤務時間短縮が必要」といった意見も寄せられた。


◆同僚の厳しい視線、精神的に耐えかねて退職・転職も
産後の復帰形態を大きく左右する要因として、“上司・同僚の理解”を挙げる声が多く寄せられた。「施設の制度が整っていても、『所属科の前例がない』と言われる」「産後の当直免除について男性医師から『オレにも子どもはいる』などと反対された」などのほか、子どものいない女性医師の視線がいちばん厳しいといった意見もあった。周囲の冷遇に加えて、同僚の負担が増えることへの申し訳なさから退職を選んだとする回答も。子どものいる女性医師だけの問題ではなく、医師全体が過重労働であることの改善が必要との声も挙がった。


◆家族の協力の有無に大きく左右される復帰形態
特にフルタイム勤務の継続に関し、家族(特に実母)の育児協力の有無が大きいとした意見が多かった。実家から遠いその他の理由で協力が得られない状況の場合、時短・非常勤勤務を選ばざるを得ない医師が多いこともコメントからうかがえる。一方、「子どもはほとんど母が育てたようなもので、それでよかったのか疑問」といった声も。また夫も医師という場合は特に家事・育児への協力が得られない場合が多く、「夜中に患者が急変し、寝ている子どもをおいて出かけざるを得ず、綱渡りのような生活」など、周囲の環境と子ども、自分の心身のバランスに疲弊する日々を“綱渡り”と表現する医師も複数見られた。


◆描いていた将来像に必要な知識・経験の不足から、やむなくキャリア転換も
今後出産したいとする医師の最大の不安点として、『現場感覚の薄れ』『技術・知識の遅れ』が挙げられた。実際に経験者からは、「勉強や学会参加など自己研鑽に充てられる時間が大幅に減った」「病棟を担当できず知識・経験を蓄積できないため専門医取得ができないまま」、その他、本来の専門をあきらめ転科あるいは産業医や公衆衛生関係などに転向したというケースも寄せられた。


調査タイトル:“出産後の復職”に対する意識調査
調査方法  :インターネットリサーチ
調査対象  :医師・医療従事者向け専門サイト「CareNet.com」会員の女性医師
有効回答数 :1,000サンプル
調査日時  :2012年12月19日(水)~29日(土)


【設問詳細】
女性医師の出産後の復職についてお尋ねします。

12月3日の長崎新聞によると

『厚生労働省の2010年の調査によると、医師は全国に約29万5千人おり、そのうち女性は18.9%の約5万6千人。県内でも医師4,062人のうち、15.3%の621人が女性で、1996年の327人からほぼ倍増した。20年後には医師の4人に1人が女性になるのではないかともみられている。
 しかし、医師不足などを背景に産休や育児休暇を取りにくいなど、職場環境が整備されていないために妊娠、出産を機に辞めてしまうケースもある。女性医師が増える中でそうした課題を放置しておくことは、医療崩壊を招く原因にもなるという(略)』

とのこと。そこで先生にお尋ねします。

Q1.ご自身について当てはまるものをお選び下さい。
1.配偶者あり、子どもあり
2.配偶者あり、子どもなし
3.配偶者なし、子どもあり
4.配偶者なし、子どもなし

Q2.出産後数年間について、どういった働き方を選びたいですか?出産された方は当時の選択に近いものをお答え下さい。
1.出産前と同じ施設にフルタイム勤務
2.出産前と同じ施設に短時間あるいは非常勤で勤務
3.一度退職し、別の施設でフルタイム勤務
4.一度退職し、別の施設で短時間あるいは非常勤で勤務
5.退職し、医師としての仕事はしない
6.子どもをもうけるつもりはない
7.その他

(Q2で「子どもをもうけるつもりはない」を選択した方以外)
Q3.出産後の生活をどうするか検討するにあたり、特に不安に感じることはありますか?出産された方はその当時の考えをお選び下さい(3つまで選択可)
1.医療技術・知識が遅れること
2.臨床現場の感覚が薄れること
3.勤務施設内で、短時間・非常勤勤務などの仕組みが整備されていないこと
4.勤務施設内で、先輩女性医師の実例があまりないこと
5.職場の同僚・上司の、理解・協力が得られるかどうか
6.託児所・保育所・病児保育など子どもを預ける施設の利用について
7.専門医など資格取得について
8.診療科選択、留学の有無などキャリア形成について
9.自分の働き方に対する、夫・家族との考えの違い
10.仕事と家庭生活との両立について
11.特にない
12.その他

Q4.コメントをお願いします(Q2.3の選択に関して思うこと、周囲の方を含め具体的なエピソード、出産された方は想像していたことと現実とのギャップ、施設や社会に望むことなどどういったことでも結構です)
※コメントは添付資料よりご確認いただけます。
<添付資料>
http://www.atpress.ne.jp/releases/32940/a_5.pdf


【株式会社ケアネット 会社概要】 http://www.carenet.co.jp
◇所在地 :〒102-0074 東京都千代田区九段南1-5-6 りそな九段ビル
◇設立  :1996年7月1日
◇代表者 :代表取締役社長 大野 元泰
◇公開市場:東証マザーズ(証券コード:2150)
◇事業内容:
<製薬企業向けの医薬営業支援サービス、マーケティング調査サービス>
・インターネットによる医薬営業支援サービス『MRPlus(R)』
・インターネットによる市場調査システム『eリサーチ(TM)』
<医師・医療従事者向けの医療コンテンツサービス>
・臨床医学情報専門サイト『CareNet.com』(ケアネット・ドットコム)会員制・無料
http://www.carenet.com
・医学教育研修プラットフォーム『CareNet CME』
http://cme.carenet.com/
・調剤薬局の薬剤師向け教育メディア『ProファーマCH』
http://www.pro-pharma.jp/
・開業医向け医薬情報・動画サイト『医楽座』
http://irakuza.carenet.com
・医学映像教材『ケアネットDVD』

@Pressリリース詳細ページ
提供元:@Press

【関連画像】

産後の生活に関する不安材料回答者属性

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