大手航空機メーカー認定のPEEK製品材料データ 大手モデリングデータベースにて提供開始
@Press / 2014年6月19日 11時30分
超高性能ポリマー VICTREX PEEKを製造・販売するビクトレックス社(CEO:デビット・ハメル、本社:英国ソーントン・クリーブリーズ)は、VICTREX PEEK製品群のうち大手航空機メーカーに材料認定されているVICTREX PEEK 150CA30、VICTREX PEEK 90HMF40、VICTREX PEEK 150GL30の3グレードの材料データが大手モデリングデータベースのDigimat-MXに追加されたことを発表しました。これにより設計エンジニアはコンポーネントの軽量化やコスト低減を追求しながら開発をより加速させることが可能となります。
航空機メーカー各社は、機体の軽量化や組立効率の向上、製造コストの低減を実現するための金属代替に力を入れています。そのために設計エンジニアらは、さまざまな負荷条件、温度条件、ならびにその他の環境条件における樹脂材料の性能に関する適切な情報を迅速に入手することが必要となります。Digimatは、複合材料とその構造材のマイクロメカニカル・モデリングを行うための非線形マルチスケール材料および構造材モデリングの大手プラットフォームであり、Digimatのシステムは、複合材モデリングを行うエンジニアやエンドユーザーのニーズに対応する最良のモデリングプラットフォームであると考えられています。ここに含まれることになったビクトレックス社の上記3製品の各種データも構造解析や開発のプロセスに活用され、コンポーネントの軽量化、コスト削減や開発の迅速化に貢献することが期待されます。
【炭素繊維強化PEEKグレード:信頼性の高い金属代替ソリューション】
<VICTREX PEEK 150CA30>
主に、アルミニウム、チタン、ステンレス鋼などの金属の代替材として使用されています。VICTREX PEEKに炭素繊維を30%を配合し強化されたグレードで、高い剛性と強度を有しながら非常に低いFST(難燃・発煙・毒性)放出基準を達成しています。このグレードは高い流動性を有することから射出成型で容易に加工でき、部品製造コストの削減が可能となります。VICTREX PEEK 150CA30は、Boeing社やAirbus社から認定されており、軍用規格にも適合しています。
<VICTREX PEEK 90HMF40>
VICTREX PEEK 150CA30より更に機械的性能が高く、射出成型が可能な材料であり、繊維強化グレードの中でも最高の強度と剛性を有しています。卓越したFST特性と耐薬品性を持つと同時に、粘度が非常に低いため複雑形状の部品も容易に加工できます。VICTREX PEEK 90HMF40は、先日Airbus社から認定を受けましたが、アルミニウム7075-T6と比較して、疲労寿命を100倍まで延長できるだけでなく、比強度と剛性を20%まで高めることができます。このような特性を活用して、航空機の長期にわたる耐用年度においても、少ないメンテナンスで高い信頼性を有するコンポーネントをつくることができます。
【ガラス繊維強化グレードを使って時間、重量、燃料を節約】
<VICTREX PEEK 150GL30>
VICTREX PEEKにガラス繊維を30%を配合し強化されたグレードで、低粘度で成形プロセスの簡素化が可能です。成形加工の容易さに加えて、VICTREX PEEK 150GL30は、強度としなやかさのバランスがよく、耐電解腐食性があり、優れたFST特性も有しています。VICTREX PEEK 150GL30はポリアミド、ポリエーテルイミド、アルミニウムの代替材として使用でき、Boeing社とAirbus社の認定を受けています。
VICTREX PEEK 150GL30は、軽量化と組付工程の簡素化を可能にすることから、Boeing 787 Dreamlinerのクランプ向けの指定材料としてAmphenol PCD社による認定を受けました。従来の金属材と比較してよりスマートなクランプ設計を可能にしたことで、クランプ1個当たりの設置時間が30%短縮されただけでなく、クランプ1個につき20%軽量化できたため、燃料効率の向上にもつながりました。
VICTREX PEEK 150CA30、VICTREX PEEK 90HMF40、VICTREX PEEK 150GL30は航空業界のみならず、あらゆる業界において重要なアプリケーションの材料として指定されています。これらのデータがDigimat-MXからアクセスできるようになったことで自動車や家電製品における開発プロセスのスピードアップにも貢献することが期待されます。なお、VICTREX PEEKは35年以上にわたり産業界の大手企業各社に認定され続けています。
Digimatに記載されているビクトレックス社の材料についての詳細は、 http://www.e-xstream.com をご覧いただくか、ビクトレックス社ウェブサイト( http://www.victrex.com/jp )よりお問い合わせください。
【e-Xstream Engineering社について】
2003年に設立されたe-Xstream社は、複合材料とその構造材のマルチスケールモデリングに100%特化したソフトウエア・エンジニアリングサービスを提供する会社です。e-Xstream社は、非線形マルチスケール材料・構造材モデリングプラットフォームのDigimatを提供しており、このDigimatを使用することで、さまざまな産業のお客様・材料サプライヤー・材料ユーザーは、革新的な材料や製品の設計に要するコストや時間を削減することができます。2012年9月以降、e-Xstream社は、MSC Software社の全額出資子会社となっています。
e-Xstream社のロゴとDigimatのロゴは、e-Xstream Engineering SAの商標または登録商標です。詳しくは、 http://www.e-xstream.com をご覧ください。
【ビクトレックス社について】
ビクトレックス社(Victrex plc)は英国に本社を置く、超高性能ポリマーVICTREX(R) PEEKを主軸とする高機能ポリアリルエーテルケトン製品のメーカーです。主な製品は、VICTREX(R) PEEK、VICOTE(R) コーティング、APTIV(R) フィルムおよびVICTREX Pipes(TM)です。ビクトレックス社の高機能材料は、様々な産業分野で利用されており、多くの優れた特性をバランス良く発揮することで、コスト低減、高品質、他社製品との差別化といったメリットを顧客に提供しています。ビクトレックス社の全ての製品はISO 9001:2008により品質管理されています。ビクトレックス社および同社製品詳細は、 http://www.victrex.com/jp をご覧ください。
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プレスリリース提供元:@Press
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