梅雨にカビが生えやすいと感じるのは、元々潜んでいたカビが黒くなっただけ!?「カビは気温の上昇に伴って黒く色づくこと」が判明
@Press / 2015年5月18日 12時0分
ライオン株式会社(代表取締役社長・濱 逸夫)リビングケア研究所は、生活者が「カビは梅雨に生えてくる」と感じる理由を明らかにするために、梅雨時の気温上昇によるカビの状態変化について検証しました。その結果、気温が低い時期に生えていた「見えないカビ」が温度の上昇によって黒くなることを確認しました。
1.研究の経緯
当社リビングケア研究所では、これまで実態が知られていなかった浴室のカビについて研究を進めています。2012年には、カビ取りしても浴室のカビが繰り返し発生するのは、浴室の天井カビが胞子をまき散らしているのが原因だと突き止めました。2013年には、浴室内は入浴のたびにお湯を使うため、冬場もカビが生育できる温度・湿度が保たれており、実際には冬でも色が薄いために気づきにくい「見えないカビ」が生えていることを明らかにしました。
一方、生活者は梅雨時(6月)を1年中で最も「住まいのカビが気になる時期」と感じています(当社調べ)。そこで、冬でも生育している「見えないカビ」が、気温が上昇する梅雨時に黒く変化するのではと考え、温度変化とカビの色づきの関係について検証しました。
2.研究結果
まず、季節による浴室の平均温度を実測した結果、冬場は16℃、梅雨から夏にかけては28℃と差がありました。そこで、培養温度の違いによる色の薄い「見えないカビ」の状態変化を調べるために、16℃(冬条件)で培養した後3日目に25℃(梅雨条件)に変更して、クロカビ(クラドスポリウム)の外観を観察しました。なお、対照実験は16℃のまま培養を継続しました。
その結果、4日目以降も16℃のままで培養したカビはほとんど黒くならないのに対し、培養温度を25℃に上げたカビは温度変更後2日目で黒々と色づくことが観察されました。
図: http://www.atpress.ne.jp/releases/61723/img_61723_2.jpg
カビの黒い色の正体は、“メラニン”と呼ばれる黒い色素で、肌のシミと同様にチロシナーゼなどの酵素によって作られます。一般に、これらのメラニン産生酵素は、温度が高いほど活性化することが知られています。
この結果から、生活者が「カビは梅雨に生えてくる」と感じるのは、気温の上昇に伴いカビの中の酵素の働きが活発になり“メラニン”の生成が増え、冬から継続して生えていた「見えないカビ」が黒く色づくためであると推察されます。
以上の知見より、浴室を衛生的に保つポイントは以下のとおりです。
(1)気温が上昇し始める梅雨前に浴室内に潜むカビの原因菌を除菌する
(2)冬期でもカビが増殖する条件は整っていることから、1年を通じてカビ対策を行う
なお、本研究結果は、日本家政学会第67回大会で発表します。
【日本家政学会第67回大会】(2015年5月22日(金)~24日(日) 岩手県盛岡市)
○研究タイトル:
季節による浴室カビの生え方の違いと効果的なカビ対策について
○発表日 :
2015年5月24日(日)
○発表者 :
ライオン株式会社 渡部 美香、山岸 弘、長谷川 貴通、田中 孝祐
<オピニオンコメント>
気づいていない「見えないカビ」は放っておいても大丈夫なの?
衛生微生物研究センター 李 憲俊所長にお話を伺いました
カビは、掃除をあまりしない部屋で300~500個/立方メートル。これぐらいあるのは普通です。本来、カビが存在していても人間の通常の免疫力があれば、病気にもならないし共生できます。それが自然な状態です。しかし、何らかの原因でカビが異常に大量繁殖する、あるいは人間の側が病気などで免疫機能が低下していると、喘息やアレルギー性の病気を誘発し悪化させる可能性があります。ですから、見えていなくてもカビを除去し、発生しないようにすることが重要なのです。
特に、浴室の天井カビは厄介です。一般に浴室内は、カビが生育するための3つの要素である温度・湿度・栄養源(汚れ)が揃っている空間です。ところが、天井だけは乾燥しやすく、床面に比べれば汚れも少ないのでカビにとっては居心地が良くない。そのため、カビはもっと条件の良い場所を求めて胞子(植物で言う種のようなもの)をまき散らすのです。浴室の床面や壁面に付着した胞子は、3要素が揃った快適な場所でここぞとばかりに増殖するので、天井のカビを退治しない限りは延々とカビの発生が繰り返されることになります。天井のカビを取り去るにはふき取るのが良いとされますが、見えないカビを掃除で取り除くのは、難しいですよね。最近は、浴室をまるごと除菌できる「銀のくん煙」という簡単で便利な方法もあるので、適切なやり方でカビを生やさないようにしましょう。
○株式会社衛生微生物研究センター 李 憲俊(り・のりとし)所長
韓国国立忠南大学助教授を経て、1991年食品薬品安全センター 秦野研究所 微生物学研究室に入所。1996年に衛生微生物研究センターを開設し、所長に就任。主な著作として、人類とカビの共存について解説する「カビの科学(おもしろサイエンス)」を執筆している。
<商品資料>
天井カビにも届いて浴室まるごと黒カビを防ぐ
『ルック おふろの防カビくん煙剤』
商品画像: http://www.atpress.ne.jp/releases/61723/img_61723_1.jpg
■商品概要
(1)「銀イオン※1の煙」でくん煙※2することで、浴室全体の黒カビ原因菌をまるごと除菌できる当社の独自技術である「銀イオンの煙」が天井や換気扇の裏までいきわたり、黒カビの原因菌をまるごと除菌します。
※1「銀イオン」とは
銀イオンは除菌効果があり、日用品では除菌剤や制汗剤にも使われる身近な成分です。『ルック おふろの防カビくん煙剤』を使う時には、子どものおもちゃや、ボディタオル、シャンプーボトルなどを浴室に置いたままお使いいただけます。
※2「くん煙」とは
『ルック おふろの防カビくん煙剤』で採用している「くん煙方法」は、火を使わず、水と反応して発生する熱を利用しています。
水を、プラスチック容器の黒い線で示している目盛りまで、正確に入れておきます。円筒形の缶を、水を入れたプラスチック容器にポンと入れます。水と缶の底に入っている物質が反応して温度が上がり、缶の上から銀イオンの煙が出て浴室をまるごと除菌します。
くん煙: http://www.atpress.ne.jp/releases/61723/img_61723_3.jpg
(2)黒カビが生えにくくなり、カビ掃除が楽になる
使用後は黒カビが生えにくくなり、カビ取り剤を使う掃除が減るので、掃除の負担が軽くなります。
(3)定期的に使うことで効果が高まる
1~2ヵ月に1回の定期的な使用によって、「銀イオン」の防カビ効果が高まります。カビ取り剤を使わない普段の掃除だけで、きれいな浴室を維持できます。
(4)香りは2タイプ
フローラルの香りとやさしいせっけんの香りの2タイプがあります。使用直後は清潔感のある香りがほのかに香り、換気後はすばやく香りが弱まるので、いつまでも残りません。
■容量・価格
商品名 :ルック おふろの防カビくん煙剤
容量 :5g/3個パック 5g×3
小売価格:オープン価格
商品名 :ルック おふろの防カビくん煙剤 せっけんの香り
容量 :5g/3個パック 5g×3
小売価格:オープン価格
<消費者の方>お客様センター 0120-556-973
詳細はこちら
プレスリリース提供元:@Press
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