2015年度「リスクモンスター会員アンケート」調査結果を発表景気浮揚を受け、与信管理予算は増加傾向!
@Press / 2015年12月24日 12時0分
与信管理ASPクラウドサービスを提供するリスクモンスター株式会社(以下 リスモン、本社:東京都中央区、 http://www.riskmonster.co.jp/ )は、2015年度「RM(リスクモンスター)会員アンケート」調査結果を発表いたしました。
1.実施概要
・調査名称 :2015年度「RM会員アンケート」調査
・調査方法 :インターネット調査
・調査エリア:全国
・調査期間 :2015年10月26日(月)~11月24日(火)
・調査対象者:リスクモンスター会員
・有効回収数:740サンプル
2.調査結果
https://www.atpress.ne.jp/releases/85697/att_85697_1.pdf
[1]景況感は良化を維持!
リスモンの会員企業に対して、景況感に関するアンケート調査を行った結果、「景況感はよくなった」と回答した企業の割合と「景況感は悪くなった」と回答した企業の割合の差(DI)は、プラス6.2であり、前回調査時のプラス33.4よりも鈍化しましたが、景況感の良化は維持されているという結果となりました。
業種別に見ると、「電気・ガス・熱供給・水道業」(プラス50.0)が第1位、続いて「その他のサービス業」(プラス30.4)が第2位、「金融業、保険業」(プラス25.0)が第3位となりました。一方で、「宿泊業、飲食サービス業」(マイナス66.7)、「生活関連サービス業、娯楽業」(マイナス45.5)、「運輸業、郵便業」(マイナス20.0)の3業種において「景況感は悪くなった」と回答した企業の割合が高い結果となりました。中でも「宿泊業、飲食サービス業」が、前回トップ(プラス100)から大幅に低下した点からは、今後の動向に注視が必要な業界といえます。
前回の調査では、DIがマイナスとなる業種はありませんでしたが、今回は上記3業種においてマイナスとなりました。また、その他の業種においても、「電気・ガス・熱供給・水道業」を除くすべての業種で、DI値が低下しており、前回よりも景気が失速している様子が伺えます。(図表A)
[2]全国的に景況感の良化は維持も、一部地域でマイナスに!
景況感DIを地域別に見ると、第1位「四国」(プラス60.0)、第2位「東北」(プラス9.1)、第3位「関東」、「近畿」(プラス7.5)となり、以下第5位「中国」(プラス6.7)、第6位「北海道」、「九州・沖縄」(プラス0.0)、第8位「中部」(マイナス1.1)となりました。「四国」においては、「景況感はよくなった」と回答した企業の割合が最も高いうえに、「景況感は悪くなった」と回答した企業がゼロであることから、突出して高いDI値となりましたが、「中部」においては全国で唯一のマイナス地域となるなど、業種別景況感IDと同様に、DI値は全国的に低下した結果となりました。(図表B)
[3]「与信管理予算」は増加傾向が顕著に!
RM会員における、2014年度と2015年度の与信管理に対する予算の増減を調査したところ、「変わらない」(回答率68.8%)が最も多く、次いで「予算が増加した」(同22.2%)、「予算が減少した」(同9.0%)という結果になりました。
また、予算の変動に対して、近年の貸倒れ・回収遅延の発生状況を合わせて調査したところ、「予算が増加した」と回答した企業は、「貸倒れまたは回収遅延が発生した」企業(同27.8%)に対して、「貸倒れおよび回収遅延は発生していない」企業(同18.3%)はやや低い水準となりました。さらに「貸倒れが発生した」企業(同30.4%)の方が「回収遅延が発生した」企業(同23.9%)よりも高い水準にあることから、問題債権の発生の程度によって、企業の与信管理予算に対する影響が異なってくることもうかがえます。(図表C)
[4]「取引先増加」「与信管理強化」が主なコスト増の原因
RM会員における2014年度と2015年度の与信管理に対する予算の増減理由を調査したところ、「予算が増加した理由」としては、「取引先が増加したため」という回答が最も多く、その他には「ファクタリングなどを活用した保全の強化を図るため」、「与信管理を新たに取り組むこととなったため」「貸倒れが発生したため」という回答が見られました。(図表D)
一方で、「予算が減少した理由」としては、「取引信用保険の見直し」という回答が最も多く、その他に「コスト削減のため」、「格付を使うことで効率を高めコストを低減した」という回答がみられました。(図表E)
3.総評
今回の調査において、RM会員企業における景況感DIはプラス6.2となり、日銀が2015年10月1日に発表した全国企業短期経済観測調査(短観)では、業況判断指数(DI)が大企業製造業でプラス12、同非製造業でプラス25と比較して低い水準となりました。前回調査時(プラス33.4)よりも景気の高揚感が鈍化している様子がうかがえます。
その一方で、直近1年間の問題債権の発生においては、発生割合が前回調査時よりも低下していたり、取引先の増加に伴って与信管理予算を増加させている企業が多く存在していたりという一見矛盾した結果も表れています。
その背景として、RM会員企業には、企業経営において与信管理を重要な戦略の一つであると位置づけている企業が多いことが考えられます。いわゆるアベノミクスに起因する景気の高揚感によって、企業は取引拡大を図るために新たな取引の開拓に努めましたが、優良な取引先ばかりを新たに獲得することは困難であり、与信管理ルールに則って債権リスクを分析すると、決して手放しで喜べないような状況であるように与信管理担当者の目には映っているのかもしれません。
※ 本編はダイジェスト版です。詳細な内容は、以下掲載サイトよりご覧いただけます。
■リスモン調べとは
リスモンが独自に調査するレポートのことです。これまでリスモンでは企業活動関連の調査として他にも「仕事に対する満足度」、「環境への配慮が感じられる企業調査」や「この企業に勤める人と結婚したいアンケート調査」などを発表しており、今後も「企業活動」に関するさまざまな切り口の調査を実施することで、企業格付の更新に役立てていくとともに、情報発信を行うことで新しい調査ターゲットの創出、新サービスの開発などに取り組んでまいります。
掲載サイトはこちら
http://www.riskmonster.co.jp/rm-research/
■リスモンの概要(東京証券取引所ジャスダック上場 証券コード:3768)
2000年9月設立。同年12月よりインターネットを活用した与信管理業務のアウトソーシングサービス、ASPサービス事業を開始しました。以来サービス分野を拡大し、現在は与信管理サービス、ビジネスポータルサイト(グループウェアサービスなど)およびBPOサービスの3つを中核事業と位置づけ、事業展開しております。
リスモングループ法人会員数は、2015年9月末時点で10,200(内、与信管理サービスなど5,097、ビジネスポータルサイトなど3,147、その他1,956)となっております。
http://www.riskmonster.co.jp
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