【東京オートサロン2013】レースで鍛えられ、マツダのクリーンディーゼルはさらに進化する!

Autoblog JP(オートブログ) / 2013年1月22日 18時0分

【東京オートサロン2013】レースで鍛えられ、マツダのクリーンディーゼルはさらに進化する!


前回お届けした「アテンザ」と「CX-5」に続き、今回は「東京オートサロン2013」のマツダ・ブースに展示されていたレース用クリーンディーゼル・エンジンについて、伺って来たお話も含めてご紹介したい。

Gallery: Mazda SKYACTIV-D RACING: Tokyo Auto Salon 2013


マツダが1991年のル・マン24時間レースで総合優勝を成し遂げたときと同じ、栄光の「55」番を付けてブースに展示されていたレースカーは、クリーンディーゼル・エンジン「SKYACTIV-D」のレース仕様エンジンを搭載する、ル・マンのLMP2クラス参戦をイメージしたマシン。今年、マツダはこの「SKYACTIV-D RACING」と名付けられたエンジンをプライベーター・チームに供給するエンジン・サプライヤーとして、ル・マン24時間レースに復帰する予定だ。もちろんシャシーは参戦するチーム側で用意するので、このクルマがそのままル・マンを走るわけではない。しかしイギリスのローラがプライベーター向けに販売するこのLMP2用マシン「B12/80クーペ」は、昨年のル・マンでも多くのチームに使用されたシャシーであり、まずはアメリカのデンプシー・レーシングがこれにマツダ製SKYACTIV-D RACINGエンジンを積んだマシンで、今年のル・マン24時間レースに出場する計画を発表している。

また、このSKYACTIV-D RACINGエンジンは、パイプフレーム・シャシーに「マツダ6(日本名はご存じ「アテンザ」)」をベースとするボディを被せたグランダム規格のレースカー「マツダ6 グランダムGX」にも搭載され、1月26日〜27日に開催される「デイトナ24時間レース」に出場することになっている。



エンジン・ブロックは市販車用をそのまま使用し、構成部品の実に約60%のパーツが量産エンジンと共用されるというこのレース用ディーゼル・エンジンは、アメリカ・フロリダ州に本拠を置くスピードソース・エンジニアリング社と北米マツダのモータースポーツ開発チーム、そして日本のマツダ本社が共同で開発したという。ボア×ストロークは86mm×94.3mmと、市販車のアテンザに積まれているSH-VPTR型よりも0.1mmだけロング・ストローク。なので排気量も3ccだけ多い、2,191ccとなっている。最高回転数は5,200rpm。ボッシュによる制御システムと大小2つのギャレット製デュアル・ステージ・ターボチャージャーを備え、最高出力は420馬力以上、最大トルク69.8kgmを発揮するという。

このSKYACTIV-D RACINGエンジンについて、マツダの方にお話を聞いてみた。

エンジン・ブロックは市販車に積まれているものと同じものを使っていると聞いたのですが。

「その通りです。ここに刻印があるでしょ」

アメリカ主導で開発は行われたそうですね。日本側からは?

「日本からはまずエンジン本体とCADデータなどの情報を提供しまして、あとは電話会議などで話し合ったり、情報交換していますね」

量産型エンジンとはブロックの他にもかなり多くの部品を共用していると聞きました。となると、市販車に積まれているSKYACTIV-Dも、今は175psですが、もっとパワーアップ出来るんじゃないかと期待してしまうのですが。

「パワーを上げようとなると圧縮比を上げなきゃならない。そうするとエミッションの問題が出てきます。結局はそこですよね。SKYACTIV-Dは世界一の低圧縮比を実現したクリーンディーゼルなわけで」

排出ガス規制をクリアする必要がある市販車のエンジンでは、現在のパワー程度に留めざるを得ないと?

「いや、そんなことありません。マツダでは理想の内燃機関を追求するために、近い将来におけるロードマップをステップ3まで考えていますが、今はまだステップ1に過ぎません。これはディーゼルに限らず、ガソリン・エンジンもですけど。まだまだ、内燃機関の性能は向上しますよ」



開発は主にアメリカで行われるとはいえ、実戦によって得られたデータは当然、日本のマツダ本社にも送られる。レースで鍛えられたSKYACTIV-Dが次はどのような進化を見せてくれるのか、今から楽しみだ。まずは今週末のデイトナ、そして6月22日〜23日にはロータリーからディーゼルに替えて21年ぶりにル・マンで戦うマツダ・パワーを応援しよう!


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