【フランクフルモーターショー2013】ケータハム、スズキ製660ccエンジンを積む「セブン」を公開!

Autoblog JP(オートブログ) / 2013年9月17日 18時30分

【フランクフルモーターショー2013】ケータハム、スズキ製660ccエンジンを積む「セブン」を公開!


イギリスの軽量スポーツカー・メーカーであるケータハムは、9月10日に開幕したフランクフルト・モーターショーにおいて、日本のスズキ製軽自動車用エンジンを搭載するニュー・モデル「セブン 165」のプロトタイプを公開した。

Gallery: Caterham Seven 165 - Frankfurt 2013


 
環境問題に合わせてダウンサイジング

1973年にロータスからその販売代理店を経営していたケータハムに製造権が生産設備ごと受け継がれ、エアコンもエアバッグも持たないプリミティブな姿のまま、今でも生産が続けられている軽量スポーツカー「セブン」。独自の発展を遂げながら半世紀以上もの間、世界中のエンスージァストに愛されて続けていることはご存じの通り。

そんな少量生産メーカーのケータハムも、近年は先進国を覆う環境問題への対応に迫られていた。2009年の東京モーターショーでは「ハイブリッドやEVのセブンも研究している」と当時のアンサー・アリ社長が語っていたが、まずは環境性能に優れた小排気量エンジンを積む"ダウンサイジング"によって、年々厳しくなるヨーロッパの排ガス規定をクリアする方策を採ることにしたようだ。

スズキ製軽自動車用660ccターボを搭載

そこで選ばれたのが、我らが日本のスズキが軽自動車用として開発した660cc直列3気筒ターボだ。旧くは2シーター・スポーツ「カプチーノ」から、現行モデルでは小型SUV「ジムニー」などに採用されている「K6A」型エンジンを、ケータハム・グループのエンジニアリング部門であるケータハム・テクノロジー&イノヴェーションがファイン・チューニングを施すことで、日本の軽自動車では自主規制されている最高出力64psから80psに引き上げ(最大トルクもやや向上して10.9kgm)、軽量コンパクトなエンジンに合わせて再設計されたというシャシーに搭載。こうして出来上がった新型セブンはエントリー・モデルと位置づけられ、2014年春からイギリス、日本、そしてヨーロッパ諸国でも販売が始まる予定だという。



この「セブン 165」と名付けられたニュー・モデルのプロトタイプは、今回のフランクフルト・モーターショーでは何とスズキのブースに展示されており、ケータハムによるプレス・カンファレンスの際には、グラハム・マクドナルドCEOがスズキの鈴木俊宏副社長を呼んでがっちり握手。新しいパートナーシップを印象づけて見せた。

細いタイヤとリア・フェンダー

初めて一般公開されたセブン 165は、シャシーと足回りの構造が分かるように、車体半分がボディ・パネルの付かない姿で展示されていた。まず目に付くのは、かつての「ロータス セブン」時代を思わせる細いタイヤと、明らかに現行モデルの中で最も幅が狭いリア・フェンダー。ちなみに現行セブンの「ロードスポーツ」および「スーパーライト」シリーズ各モデルの全幅は1,575mm。ということは、左右のフェンダーがそれぞれ5cmずつ狭くなれば、日本では軽自動車として登録可能になる(と思われる)。リア・サスペンションには、ロータス製の頃からケータハムに移っても1980年代中頃まで全車に採用されていたリジッド・アクスルをこのセブン 165も採用。だが現行モデルの中で今でもリジッド・アクスルを持つロードスポーツのそれを使うのではなく、リア・トレッドを狭めるためにスズキ製軽自動車の足回りを流用しているのではないか、と噂されている。なぜならこのセブン 165では、リアのブレーキがドラム式だから。スチール製14インチ・ホイールに履くタイヤは155/65R14。ちなみにカプチーノは165/65R14で、リア・ブレーキもディスクだった。ウインド・スクリーンやロールバー、黒いレザー張りのシートなどの装備はロードスポーツと共通のようだ。



500kg以下の車重に80ps

車名の「165」は、160ps/tというパワー・トゥ・ウエイト・レシオの数字と、ユーロ5をパスしたことを表す「5」を組み合わせたものだとか。つまりセブン 165の車両重量は、現行セブンで最も軽量な500kgに収まるということだ(スペック・シートには490kgと書かれていた)。事前にお伝えした情報をお読みになった方なら、80psではやや物足りないと思われたかも知れないが、絶対的な速さはともかく、この細いタイヤとシンプルな足回りなら存分に振り回して楽しめそうだ。より高価でパワフルなセブンと比べても「純粋な運転の愉しさという美点に関しては、間違いなく同等のレベルをもたらす」というマクドナルドCEOの言葉に嘘はないと信じよう。

ヨーロッパでは約331万円から

価格はイギリスで1万7,000ポンド(268万円)から。ヨーロッパでは税込み2万5,000ユーロ(約331万円)になると発表されている。2014年1月に生産が始まり、その年の春頃から順次納車される予定だという。日本における発売時期・価格は今のところ未発表。今年の東京モーターショーにケータハムが出展する予定はないが、ひょっとしたらスズキのブースに、あるいは来年1月の東京オートサロンあたりで、展示があるかも知れない。わざわざリア周りを狭めているあたり、日本の市場をかなり意識しているはず。1日も早く日本で発表されることを願いたい。


BY Hirokazu Kusakabe (Facebook)

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