【試乗記】「まさに10年に一度のクルマ」 ポルシェ「918スパイダー」に乗る(ビデオ付)

Autoblog JP(オートブログ) / 2014年2月8日 15時0分

【試乗記】「まさに10年に一度のクルマ」 ポルシェ「918スパイダー」に乗る(ビデオ付)



「テストドライバーが先導する911ターボSを追い抜かないように」

こんな注意を受けた15分後、筆者はポルシェ「918スパイダー」に試乗するため、運転席に乗り込んでシートベルトを締めながら、なぜそんなことを言うのだろうと訝しんでいた。
ポルシェが生み出した最新鋭のスーパーカーである918スパイダーは、ガソリン・エンジンとモーターを合わせた最高出力が887hpを誇る2人乗りのハイブリッドカー。技術の粋を集めて開発されたクルマであり、これまでポルシェが製作した中で最も高度なマシンであるだけでなく、史上最速の公道用市販車であるということはざっと見ただけでも理解できた。

しかし私は単なるアマチュア・ドライバーであり、初めてのクルマで知らないヨーロッパのサーキットを走ることに変わりはない。それなのに、熟練レーサーのティモ・クルックが乗るポルシェのフラッグシップ・モデル、911ターボSを「抜くな」なんて言われたので、思わず笑ってしまった。どう考えてもそんな忠告は馬鹿馬鹿しいと思われた。

ところがそんなことを思っていたのも最初の4周だけだった。気が付いたら私は、フロント・ストレートを250km/hでかっ飛びながら、911ターボSのテールパイプを追い掛けていた。



2010年のジュネーブモーターショーで初披露された最高出力700hpを誇るセクシーなHVスーパーカー「918スパイダーコンセプト」。発表されるやいなや、エンスージアストたちの心をとらえ、大きな評判を呼んだこのコンセプトカーは、すぐさま市販化が決定された。そして、2012年に筆者はドイツに飛び、918スパイダーの記事を書くために開発の初期段階にあったプロトタイプに試乗した。完成度で言えば70%程だったが、素晴らしいスタイリングを持ち、最高出力は795hpにパワーアップしていた。ドイツの田舎道を豪快にドライブした後、あっという間に試乗が終わってしまったのが惜しくて、もっとこのクルマの3スポークのステアリングを握っていたいと熱望したほどだ。

それから丸1年が経過し、やっと完成形を運転できる機会を得た筆者は、先日スペインのシルクイート・デ・ラ・コムニタート・バレンシアーナ・リカルド・トルモ(バレンシア・サーキットとして有名)に向かった。この1周約4kmのサーキットは、MotoGP開催地の一つであり、F1の冬季テストが行われる場所でもある。当然だが、12月頭にここを走っているオートバイやF1マシンは1台も見当たらない。その代わりに、初期生産された数台の918スパイダーがピットレーンに並んでいた。そして、筆者はペイント代だけで6万3000ドル(645万円)もするリキッドメタル・クロームブルーというボディカラーに彩られた(手作業で塗装されている)918スパイダーのキーを握っていた。

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