パイクスピーク2014 Part1 前編:走る阿呆に観る阿呆、ついでに取材する阿呆がココにいる

Autoblog JP(オートブログ) / 2014年7月19日 10時30分

パイクスピーク2014 Part1 前編:走る阿呆に観る阿呆、ついでに取材する阿呆がココにいる


 私がパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム(以後パイククスと略)の取材をするようになって5年。標高4301mの高山が舞台のこのレースはかなりハードであり、毎年、行くか行かぬか、一瞬悩む。けれど終わってみると、今年も行ってよかったと思うのだ。高山病の心配や天候でどんなにツライ目に遭っても、帰るころにはこの山が愛おしいとすら思えてしまうから不思議だ。山の天気は変わりやすく猛烈に寒いけれど、景色は素晴らしく美しい。
 参加者はプロよりも圧倒的に一般のレース経験者やクルマ好きが多く、そういう方たちがこの山のゴールである山頂を目指す想いに触れることができるのは、同じモータースポーツ好きとしてはとても貴重。プロの中では1985年にミシェル・ムートンがアウディ・クワトロで、また昨年はセバスチャン・ローブがプジョー208T16で総合優勝するなど、欧州メーカーにとっても制覇する価値のある山と一目置かれているのは間違いない。ただしWRC集団が軽い気持ちでやって来ても、痛い目に遭うこともあり、それゆえにプロたちをも魅了するのかもしれない。が、なんでこんな過酷なレースに世界からやって来るんだろうって思う。
 F1だって日本のスーパーGTだってコスト削減のために練習走行のほか諸々を縮小しているというのに、このレースは一週間、"7日間も"かけて行われるのだ。

( 車検の様子 )

( エレクトリックマシンは走行中にサイレンを鳴らさなければいけないレギュレーションがある。その音の大きさも決まっていて、車検では音量も測る )

月曜日の車検に始まり、火曜日は希望参加の練習走行。水曜日から金曜日は公式練習。土曜日にはスタート地点にマシンを運び、日曜日がいよいよレースというスケジュール。

( コース図 )

で、何がハードかと言えば。このレースはパイクスピーク・フリーウエイという有料道路を使っているため、練習走行は一般観光客がやってくる前の早朝。

( ミドルセクションの夜明け:薄暗いうちから走行がスタート )

ゲートオープンは午前3時半。走行開始は日の出頃のまだ薄暗い5時半から始まる。参考までに標高4301mの山頂まで単に上るための道路をスペンサー・ローズという人が1915年に造ろうと思わなければ、このレースは生まれていなかった。第一回のレースは1916年に始まっている。ダートだった道路は徐々に舗装化が進み、2012年に完全舗装(山頂のPは未だに未舗装)。また10年以上参戦を続けているモンスター田嶋は、総合6連勝を果たした経験やその走りと風貌、人柄により日本ではもちろん、地元でも大人気ドライバーの一人。地元コロラドスプリングス空港の職員たちからも「モンスター今年も頑張って!」なんて言われちゃうほどなのだ。
 練習走行のやり方も独特。約20kmのコースをボトム、ミドル、アッパー(トップ)のセクションに三分割。そして参加車両をバイク1グループ、四輪2グループの計3グループに分け、毎日違うパートを走る。走行方法はヒルクライムゆえコースの下から順番に走行しゴール地点で待機。そして全員が走り終えると各セクションのスタート地点に一斉に移動...というのを繰り返す。

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