【試乗記】「官能的なデザインが高度な技術を引き立てる」 BMW「i8」

Autoblog JP(オートブログ) / 2014年12月7日 21時0分

【試乗記】「官能的なデザインが高度な技術を引き立てる」 BMW「i8」



BMWの新型車「i8」を運転する上で忘れてはならない最も重要なこと。それは、i8は同社が誇るM部門のクルマではないということだ。

流麗なスポーツ・クーペ型のデザインやカーボン・ファイバーを使った車体構造、猛烈な加速性能といった要素は自動車愛好家たちを喜ばせるかも知れないが、i8は世界に通用する新たなサーキットのスターを増やそうと考え出され、設計され、組み立てられたわけではない。BMWに新設されたi部門から、革新的なスポーツカーとして生み出されたクルマであり、そのi部門のコンセプトは「モビリティ・サービスにおける将来のビジョン、想像力をかき立てるデザイン、そしてサステイナビリティに裏付けられた新しいプレミアム・カーのあり方を象徴する」というもの。ワクワクするような人々を惹きつける魅力を提供すると同時に、環境を考慮した取り組みをしている。

たとえ短い距離であっても、足を止めてそのスタイリングに見入ることなく、i8が駐車してある所まで進むのは不可能に近い。視覚的にこれほど魅了させる市販車は他にないだろう。間もなく実際に販売される彫刻作品のようなこのBMW車は、2009年のフランクフルト・モーターショーで観衆をうならせた「ビジョン・エフィシェント・ダイナミクス・コンセプト」の本質を全て捉えている。風にとっては単なる空気抵抗係数(Cd値)0.26のクルマに過ぎないだろうが、人間は美しく仕上げられたカーボン・ファイバーとガラス・パネルを見て、未来のクルマを目の前にしていると感じるだろう。




重量を最小限に抑えるため、BMWはi8の車両の全長に渡るシャシーをアルミニウム合金で造ることにした。このシャシーの上には、カーボン・ファイバー強化樹脂(CFRP)製のパッセンジャー・セルが載せられ、アルミニウムと複合材製のボディ・パネルがそれを覆う。さらに、BMWは極限まで重量を落とそうと、エアコンの通気ダクトに発泡性樹脂を(騒音対策面での利点もある)、ケーブル線に軽量なアルミニウムを(通常は銅)使用し、ボルトやネジまでアルミ製(通常はスティール)にした。また、リア・ウィンドウには、合わせガラスよりも薄くて軽く、耐久性のある化学強化ガラスを採用。走る用意のできたi8の車両重量は1,490kgとなり、ホンダ「アコード」(北米仕様のガソリン・エンジン版)とほぼ同じだ。複雑なパワートレインを考えると、この数値はかなり素晴らしいと言える。

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