【試乗記】乙女心を掻き立てるクルマ『ロールス・ロイス レイス』

Autoblog JP(オートブログ) / 2014年12月24日 17時0分

【試乗記】乙女心を掻き立てるクルマ『ロールス・ロイス レイス』



クリスマスのプレゼントとして、エレガントなクーペのインプレッションをお届けしよう。
この世で一番優雅で可憐、それでいて凛と際立った個性を持つ唯一無二の存在、それがロールス・ロイス レイスだ。



来る日も来る日も新車に乗り、試乗記を書き続けるこんな仕事をしているからこそ、正直にいえばクルマに対して、かなりスレた感覚を持ってしまっていることは否めない。どんなハイスペックなスポーツカーだって、最近は2ペダルである限り、街で乗る分にはただのオートマ車だ。それが我々にとって商材であるかぎり、過分な期待も気負いもないように乗るのが仕事だとも思っている。ちょっとハードボイルドすぎたかな。でも、概ねそんな感じ。職業病なのだ。
しかしレイスである。かつてこんなに無条件で、乙女心をかきたてるクルマが、他にあっただろうか。乗った瞬間にいきなりプリンセスモードがトップギアに入ってホイールスピンするかのような、こんなクルマがあっただろうか(偏った比喩でごめんなさい)。

​ファストバックとは、リアエンドに向けて大きくルーフが傾斜するスタイルのことを指すが、レイスはまさにそれである。



写真で見ると、あまりに急峻に屋根が傾斜しているから、後席の居住空間を犠牲にしているのではないかと心配になるほどだ。いくらドライバーズカーとしてリリースされたレイスだからといって、ヘッドクリアランスがキチキチでは、ロールスを選ぶ意味はあんまりない。だったら普通にスポーツカーにでも乗っておけばいいのだ。
しかし実物を見れば、そんなことは杞憂(きゆう)だったことがよくわかる。
デカいのである。
あまりに美しくデザインされているために、写真ではその大きさはあまり伝わってこない。しかし、実際には全長5280mm、全幅1945mm、全高1505mmというかなりの巨体。その大きさを誇示することなく、あくまでも軽やかなラインにまとめているのは見事だ。



逆にいえば、実物を先に見てしまうと、その大きさゆえ美しいファストバックスタイルに気付かないこともままある。シャーリーズ・セロンはもんのすんごい美人だけど、南アフリカ出身ならではのガタイの良さが目立ってしまって、イマイチ日本人にとっては「ゴツいねーちゃん」的印象のほうが先に立つ、ようなイメージだ。

ロールス・ロイスのシンボル、パンテノングリルのせいか、なんとなく神殿に向かうような荘厳な気持ちで重厚なドアに向き合う。レイスは乗り込みからして、他のクルマと個性を分かつ。
レイスのドアは同社ファントム・クーペ同様にクルマのノーズ側から開く。観音開きの反対である。ヒンジが後方についているのだ。これをコーチドア、日本語に訳すと馬車の扉という。

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