小学生は覚えよう!「うんてい」でケガの予防につながる体をひねる動き

ベースボールキング / 2019年5月22日 15時3分

うんていを使ったトレーニングは、握った物を離さない「受動握力」を鍛えることに役立つだけではなく、投げる動作に近い体の使い方をすることによるトレーニング効果も期待できます。

特に成長期前から成長期にかかるジュニア選手は、大人の体重になる前の段階であり、体が軽いということがトレーニングしやすいというメリットもあります。

投球動作は下肢の力を体幹に伝達し、体をひねりながらその力を腕から手、手からボールへと伝えていきます。うんていは下肢の力を使わず、体幹から上肢にかけての動きで前に進むのですが、このときに必ず体をひねる動作が加わります。

また腕を伸ばしてぶら下がっているため、背骨はまっすぐになり、胸郭が広がって、肩の関節可動域(関節の動く範囲)もまた広がりやすい状態をつくり出します。この状態から体をひねって前方へと進むため、肩関節だけではなく、肩甲骨そのものの動きもよくなり、投球動作に近いトレーニングができるということになります。

技術が未熟なときや試合などで力が入りやすい場面などでは、体ではなく肩や肘を大きくひねって投げようとしがちですが、こうしたフォームで繰り返し投げていると肩や肘を傷めることになります。体をひねるという動作を覚えることで、投球時の肩や肘への負担を減らし、ケガの予防にもつながると考えられます。

体を大きくひねることがトレーニングのポイントになるため、うんていの動作に慣れてきたらなるべく体を大きくひねり、2段飛ばしくらいの距離にチャレンジしてみましょう。この動作を繰り返していると、投げる動作だけではなく、握力や背筋、肩周辺部などの筋力強化にもつながります。さらに腕を伸ばして体を支えているので、肩の腱板筋群(インナーマッスル)の強化にもつながります。

体が大きくなって体重が増えると、腕だけで体を支えることが難しくなってきますので、体の軽いジュニア世代の選手たちにはぜひ積極的にうんていを取り入れてみてはいかがでしょうか。(西村典子)


著者プロフィール


アスレティックトレーナー/西村典子(にしむらのりこ)
日本体育協会公認アスレティックトレーナー、NSCA-CSCS、 NSCA-CPT。東海大学スポーツ教育センター所属。高校、大学など学生スポーツを中心としたトレーナー活動を行う一方で、スポーツ傷害予防や応急処置、トレーニングやコンディショニングに関する教育啓蒙活動を行う。また一般を対象としたストレッチ講習会、トレーニング指導、小中学生を対象としたスポーツ教室でのウォームアップやクールダウンといったさまざまな年齢層への活動がある。一般雑誌、専門誌、ネットメディアなどでも取材・執筆活動中。大阪府富田林市出身。奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。

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