江戸崎ボーイズ|創設5年で全国ベスト4!チーム方針は「積極的休養」

ベースボールキング / 2019年5月31日 12時0分

茨城県の南東部、稲敷市を中心に活動している江戸崎ボーイズ。2014年の創設ながら翌年には早くも春の全国大会出場を果たし、今年3月に行われた「第49回日本少年野球春季全国大会」でもベスト4に進出するなどメキメキと力をつけているチームだ。そんな江戸崎ボーイズの4月の練習を取材した。




江戸崎ボーイズはホームグラウンドを持たず、複数のグラウンドを使って行っている。取材当日は競馬のJRA美浦トレーニングセンター内にある野球場を使って練習が行われていたが、保護者の負担が少ないように駅からグラウンドまでは送迎バスを用意している。父兄のお茶当番はなく、取材当日も練習を見学している保護者は一人もいなかった。



創部4年で全国大会ベスト4に進出するなど結果を残しているが、全体の練習量も決して多いものではないという。チームを指導する渋谷泰弘監督は以下のように話した。

「うちは積極的に休むチームだと思います。野球、野球で詰め込み過ぎてしまって、発散するような機会がないと長く続かないと思ってやっています。平日も夕方から練習を行っていますが、あくまでも参加は任意。練習に来た、来ていないで評価することはなく、その選手の気持ちが乗っていないと判断した場合はこちらから休むように言います。週末の練習も基本的には15時には解散。今年のゴールデンウイークは10連休ですが、最後の3日間は完全に休みにしました」



昨年の年末年始も1か月近く全体練習を休みにした期間があり、チームとしての状態が上がってきた時期だっただけに監督、コーチで話し合った時に休むことに対してもったいないという意見も出たそうだが、それでも休むことを優先し、この春の全国大会ベスト4にも繋がったという。

また冒頭で保護者の負担が少ないように配慮していると触れたが、普段の練習でも送迎の保護者を待たせることがないように、練習の終了時間にはきっちり解散することも徹底しているそうだ。揃いのTシャツなどで応援するのは大会の時だけで、それ以外は保護者が私服でふらっと見に来られるような雰囲気作りに務めているという。このようなチーム方針に助けられている保護者も多いだろう。

しかし保護者の負担が少なく、練習時間が短いだけでもちろん結果がついてくるわけではない。その背景には様々な取り組みがある。ちなみに取材当日の午前中はヨガのインストラクターによるストレッチがまず行われていたが、月に一度のペースで実施しているものだという。また多くのプロ選手を輩出しているつくば秀英高校の元監督で、投手指導のスペシャリストである沢辺卓巳先生によるピッチャーのトレーニングも定期的に行っている。



そして渋谷監督が選手に対して重視していることが、『聴く能力』を身につけさせることだという。

「チームの大きな方針として向上心に溢れたグラウンドにするということを心がけています。技術に関しては今の時代ではネットやYouTubeを見ればいくらでも出てきますから、それを参考にするのは全く構いません。ただ、いくらそのようなものを与えられても、選手に向上心がなかったら上達しないと思います。そして向上心を持つために聴く力、聴く技術を養うことを重視しています。だから練習中にもこちらがどういう意図で、どんな指示を出したかということに対して選手ができていないと厳しく言うこともあります。
あと指導者は選手を評価する立場なので、評価者としてのプロにならないといけないと思ってやっています。平日の練習参加は自由ですが、監督の自分は必ず参加して練習を見るようにしています。常に選手の様子を見ているのでフォームややる気の変化にも気づきます。
技術についての情報はいくらでも手に入りますから、こちらも当然勉強しないといけません。自分の理想としているのは少し古いですけど“アパッチ野球軍”みたいな型にはめないチームです。そのためには色んな考え方を知っておく必要があります。そうやって指導者が柔軟性を持っていることが選手の技術向上に繋がると思います」(渋谷監督)

次回へ続きます。

(取材:西尾典文/写真:編集部)

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