あおり運転事件、同乗した女性は「犯人蔵匿・隠避」の疑い どういう罪なの?

弁護士ドットコムニュース / 2019年8月21日 9時48分

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茨城県守谷市の常磐自動車道であおり運転をして、男性を殴るなどした疑いで、指名手配された男性(43)が大阪市内で逮捕された。

この際、男性をかくまい逃走を助けたとして、車に同乗していた交際相手の女性(51)も犯人蔵匿(ぞうとく)と犯人隠避の疑いで逮捕された。

NHK(8月19日)によると、2人は同じマンションの上下階にそれぞれ住んでいて、事件のあと女性は男性を自分の部屋にかくまって、食事などを用意していた疑いがあるという。

今回女性が逮捕された、犯人蔵匿、犯人隠避というのは、どのような罪なのだろうか。中原潤一弁護士に聞いた。

●自分の家にかくまう「蔵匿」

ーー犯人蔵匿と犯人隠避という罪は、どういうものですか

刑法103条は、「罰金以上の刑に当たる罪を犯した者又は拘禁中に逃走した者を蔵匿し、又は隠避させた者は、2年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する」と規定しています。

この刑法103条前段が犯人蔵匿罪、刑法103条後段が犯人隠避罪です。

ーー「蔵匿」「隠避」とは、それぞれどのようなことを指していますか

「蔵匿」とは、警察等の官憲からの逮捕・発見を免れるような場所を提供して犯人をかくまうことを言います。自分の家にかくまう、というのが典型例です。

一方で、「隠避」とは、蔵匿以外の方法によって警察等の官憲からの逮捕・発見を妨げる一切の行為を言います。例えば、犯人に逃げるためのお金を与える行為や、犯人の発見・逮捕を妨げるために警察に積極的に虚偽の供述をする行為などが挙げられます。

●指名手配後は「罰金以上の刑に当たる罪を犯した者」にあたる

ーー今回の事件では、女性が「指名手配されていることを知りながら」というのがポイントになるのでしょうか

実はなかなか難しい問題です。今回の事件でいうと、女性が、男性が車に乗っていた男性に対し暴行しているのを見ていたかがポイントになると思います。

まず、女性が、男性が暴行をしているのを見ていた場合、男性が「罰金以上の刑に当たる罪を犯した者」にあたるので、指名手配の有無とは関係なく、自分の家にかくまっていたら犯人蔵匿罪が成立するのではないかと考えます。

一方で、この女性が、男性が暴行をしているのを見ていなかった場合、その時点では「罰金以上の刑に当たる罪を犯した者」にあたるかはわかりません。

しかし、指名手配がされた後は「罰金以上の刑に当たる罪を犯した者」にあたると考えられているので、指名手配がされていることを知りながらという点がポイントになると考えられます。

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