銀行員が勧めた「おいしい投資話」で4億円を損した! 銀行に「賠償責任」はあるか?

弁護士ドットコムニュース / 2013年12月11日 17時30分

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銀行の担当者に勧められた「おいしい投資話」を信じて、約4億円もの大金を失った――東京都内の70代女性が、東京三菱UFJ銀行と行員を訴えたことが話題になっている。

報道によると、女性の主張は次のような内容だ。

東京三菱UFJ銀行の担当行員から、別の行員と外部のコンサルタントを紹介され、この3人から2012年1月に、同行と関係のない投資会社スピーシー(大阪市)との取引を勧められた。女性はその年の4月までに計約3億8000万円をこの会社に送金したが、同社は経営破たんし、資金はほとんど戻らなかった。この女性は「日本有数の銀行の行員から勧められたので信じた」などとして、同行の管理責任を問い、損害賠償を求めているという。

業務として金融商品を売る場合には、リスクの説明など様々な義務があるはずだが、同行と投資会社が無関係なことから、この取引は行員が個人的に促したのではないかという見方も報じられている。こうしたケースでは一般的に、銀行や銀行員にはどのような責任があると考えればいいのだろうか。金融関連の消費者問題にくわしい桑原義浩弁護士に聞いた。

●銀行員でなくても許されない行為

「スピーシー事件は、マルチ商法的な勧誘が行われ、全国的に相当高額の被害を出した事例です。今後は、投資を勧誘した人の責任も問われてくるでしょう」

桑原弁護士はこう切り出した。

「今回は、本来の銀行の業務とは関係なく、こうした『儲け話』を個人的に伝え、大きな損害を出したケースとされています。このような勧誘は、銀行員であろうとなかろうと許されないことであり、個人的な損害賠償責任が問われるべき問題だと思います」

いわゆる「スピーシー事件」の被害は、総額400億円を超えるとも報道されており、集団訴訟も起きている。それに積極的に関わったとなれば、責任は免れないだろう。

●「業務の一環とみられるような事情」があったかどうかがポイント

一方で、今回問われている「銀行側の責任」については、どのように考えれば良いのだろうか。

「銀行員の使用者である銀行の損害賠償責任ということになると、銀行の『事業の執行について』(民法715条)の勧誘であるか、銀行の業務の一環とみられるような事情があったかどうかが問題となってきます。

たとえば、銀行の通常の業務時間内に勧誘された、書類なども銀行の支店で書いたなど、この銀行が勧めるのだから信じたのだという事情があるかどうか、などが関係してきます。

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