1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

本屋に並ぶ「法律書」をこっそり撮影、LINEで送信…法的にどんな問題がある?

弁護士ドットコムニュース / 2020年1月7日 9時54分

写真

関連画像

「書店で本を撮影するのは違法じゃないの?」。東京都内の名門私大生(法学部)のオキノさんは先日、いつものようにスマホのカメラで書店に並んだ本の中身を撮影すると、友人にこのように指摘されたという。

オキノさんは、5000円をこえる専門書籍は図書館で借りている。しかし、人気がある書籍の最新版は「貸し出し中」のことも少なくない。そんなときは、近くにある生協の書店で必要なページを無音カメラで撮影しているそうだ。

「撮影したページの写真を同じゼミの学生や友人にLINEで送ったこともあります。店員に注意されたことは今までないですね。やっている人も多いし、撮影するページも多くないです。法学部の友人は『窃盗罪にならないよ』と言ってくれましたし」とオキノさんは話す。

書店で本を撮影することは犯罪になるのか。また友人に送る行為に法的な問題はないのか。唐津真美弁護士に聞いた。

●犯罪が成立する場合もある

ーー書店で本を撮影する行為は「窃盗罪」にあたるのだろうか

「本自体を勝手に書店から持ち去る万引きは、刑法上の窃盗罪にあたります。しかし、窃盗罪の対象は『財物』を盗む行為であり、『財物』とは有体物、つまり何らかの『かたち』のあるものを意味します(例外として、電気は刑法上の財物だと規定されています)。

したがって、本のページをスマホで撮影して情報だけを持ち出す行為は、窃盗罪にはあたらないことになります」

ーー「窃盗罪」が成立しなくても、ほかの刑法上の犯罪にあたる可能性はあるのだろうか

「あります。写真撮影禁止が貼り紙などで明示されている場合には、建造物侵入罪が成立する余地があります。裁判所は、誰もが出入りできる場所でも、管理者等の意思に反する立ち入りは『侵入』だととらえているからです。

撮影行為が書店の営業の妨害になっている場合には、業務妨害罪が成立する可能性もありますし、撮影に気づいた店側から退店を求められたのに許否すると、不退去罪が成立することになります」

●LINEグループへの投稿は著作権侵害になる可能性も

ーー本のページを撮影する行為は、著作権法に違反するのだろうか

「本に含まれる情報の多くは、文章や写真、絵などの著作物なので、著作権侵害も考える必要があります。著作物を撮影する行為は『複製』にあたるので、無断でおこなえば著作権侵害になるのが原則です。

ただし、著作権法には、私的使用目的であれば、使用する本人は著作権者の許諾を得なくても著作物の複製ができるという例外規定があります。したがって、自分だけで使う目的であれば、本を撮影しても著作権侵害にはなりません」

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング