「ペーパー品薄」騒動、デマ発信者の罰則を強化すべきか 台湾では厳罰化

弁護士ドットコムニュース / 2020年3月5日 11時12分

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新型コロナウイルスをめぐり、SNSなどでさまざまなデマが広がっています。

SNSでは「トイレットペーパーとティッシュペーパーが品薄になる」といった情報が流れ、全国的に紙製品が品切れ状態になっています。

「製造元が中国」とのツイートも見受けられましたが、日本家庭紙工業会は2月28日、「原材料調達についても中国に依存しておらず、製品在庫も十分にありますので、需要を満たす十分な供給量・在庫を確保している」と否定しています。

●海外でも同様のデマ、取り調べも

同様の事態は、海外でも起きているようです。

台湾の国営通信社「中央通訊社」(2月10日)によると、台湾では「原料がマスクの製造に回されるため、トイレットペーパーなどの紙製品も不足になる」との情報が流れました。刑事局は、デマを流して社会秩序維護法に違反したとして、女性3人を取り調べたといいます。

また、新型コロナウイルスに関する特別条例案が国会で可決され、デマの拡散も3年以下の懲役、または、これに300万元(約1000万円)以下の罰金を併科できると定められ、厳罰化されたそうです。(「中央通訊社」2月26日)

中国では、ネット規制の新規定が施行されました。時事通信(3月2日)によれば、社会秩序を乱すデマなどの発表などを禁じていますが、当局批判を取り締まるのではないかという声も上がっています。

日本では、デマを流した場合、法的な責任はあるのでしょうか。また、デマを取り締まる立法は可能なのでしょうか。小沢一仁弁護士に聞きました。

●偽計業務妨害罪と民法上の不法行為が成立しうる

ーーデマを流した人の法的責任を問えるのでしょうか。

日本には、デマを流す行為自体を取り締まる法律はありませんが、ケースによっては、刑法上の偽計業務妨害罪や民法上の不法行為が成立しうると思います。

偽計業務妨害罪は、虚偽の風説を流布し、または偽計を用いて、人の業務を妨害することにより成立します。法定刑は3年以下の懲役又は50万円以下の罰金です(刑法233条)。

例えば、2016年に発生した熊本地震の際には、ライオンの写真とともに「熊本の動物園からライオンが逃げた」というデマ情報をツイッターに投稿した男性が、動物園の業務を妨害したとして、偽計業務妨害容疑で逮捕されました。

●今回のデマ「品薄になる」は抽象的な表現

ーー今回の「トイレットペーパーが品薄になる」というデマは、法的にどう考えられますか。

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