「有給休暇」失効日を知っていますか? 会社は通知の義務なし、自分で把握を

弁護士ドットコムニュース / 2020年3月23日 10時30分

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都内のIT企業で働く入社4年目の女性ユミコさん。この3月に有給休暇の一部が失効してしまうことに気づいたそうです。

失効する有給休暇があると判明したのは、3月に入ってからのこと。上司から雑談中に「有給休暇は2年経つと、3月末でなくなるから使いな」と言われ、慌ててチェックしたところ、入社3年目に付与された12日のうち、未消化の6日間が3月末で失効することがわかりました。

上司からは「もったいないね〜」と慰められたそうですが、ユミコさんは「従業員が有給休暇を使っていなかった場合、会社は失効する前に知らせてほしい。悲しいです」と訴えます。

●年次有給休暇の時効は2年

労働基準法では、労働者が働き始めて半年が経過し、全労働日の8割以上出勤していれば、年次有給休暇が付与されることとされています。付与される日数は、継続勤務年数によって以下のように変わります(フルタイム勤務の場合)。

勤続期間6カ月:10日 1年6カ月:11日 2年6カ月:12日 3年6カ月:14日 4年6カ月:16日 5年6カ月:18日 6年6カ月以降:20日

そして、有給休暇の時効は2年とされています(労働基準法第115条)。そのため、会社が例外的に取得を認めてくれるような場合を除き、付与日から2年が経過すると、未消化であっても消滅してしまいます。

●付与される日が変更されることも

ただ、有給休暇が付与される「基準日」や「起算日」を、入社の次年度から変更する会社もあるので気をつけなければなりません。

新卒は4月入社がオーソドックスですが、会社には中途で入社する人もいるでしょう。そうなると、入社日がバラバラになるため、労働者それぞれ「基準日」がずれることになります。それでは会社として管理しにくいため、全社的に起算日を合わせるところもあります。

冒頭のユミコさんが働く会社も起算日を合わせており、入社の翌年度以降は、全員4月1日に有給休暇を付与されていました。

●会社が有給休暇日数を通知する義務はない

ユミコさんは今回の有給休暇失効について「会社が教えてくれればいいのに」と嘆いていましたが、会社が有給休暇の日数を通知することについては、法律上の義務とまではなっていません。

そのため、自分の有給休暇がいつ付与され、いつ失効するのかは、自分で把握しておく必要があります。

企業側で労働問題に対応している藥師寺正典弁護士は「使用者側も取得を促進するために有給休暇の残り日数に関して情報提供をおこなうことは有用」と話します。

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