「だらしない停め方」に激怒、ポケGOのドライバー殴る…「進行方向と逆向き」駐車はアリ?

弁護士ドットコムニュース / 2020年9月2日 10時5分

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「だらしない停め方」か、それとも、正真正銘の交通違反か。ある暴行事件のきっかけは「逆駐」でした。

北海道テレビ(8月17日配信)の記事によると、8月16日午後7時半過ぎ、札幌市中央区で、自称会社員の男(35)が、30代男性の顔面を2回殴ったとして、現行犯逮捕されました。

路肩に駐車していた車を蹴られたことから、男性が男を追いかけたところ、逆に殴られたということです。

2人とも、スマホゲーム「ポケモンGO」で遊んでいたといいます。逮捕された男は「車を進行方向とは逆方向に向けてだらしない停め方だと思った」「車を逆駐させてゲームをしていることに腹が立った」などと供述しているそうです。

「逆駐」とは、「逆向き駐車」や「右側駐車」などと呼ばれ、進行方向と逆の方向に向けて車を駐停車させることを言います。男性が実際に逆駐していたかどうかハッキリしませんが、もしも逆駐だった場合、なんらかの交通違反になるのでしょうか。中川龍也弁護士に聞きました。

●逆駐は道交法第47条に違反している

ーー本件のような「逆向き駐車」は、道路交通法違反になりえるでしょうか?

道路交通法第47条1項は、「停車」の場合には、「できる限り」道路の左側端に沿わなければならないと規定されていますが、同2項では、「駐車」する際に、道路の左側端に沿わなければならないと規定されており、停車する場合と駐車の場合で、規定の内容が異なっております。

駐車の場合は、「できる限り」との文言が敢えて用いられておらず、停車の時よりも厳格に左側端に沿って駐車しなければならないものとされています。

進行方向と逆の方向に向けて車を駐停車した場合、左側端に沿って駐停車したことにはなりませんから、同法第47条違反となります。違反した場合は罰金も科されます。

●一方通行では「逆駐」に該当しないが…

ーー「逆向き駐車」には、ほかにどのような法的問題が考えられるでしょうか

一方通行の道路で、逆向きに、進行方向の右側へ駐車した場合は、逆向きではありますが、左側端に駐車したことになるため、上で述べた同法第47条2項の違反にはなりません。ただ、逆走で一方通行の道路へ進入した行為自体が、同法8条1項の通行禁止違反(一方通行の無視)ということになると考えられます。

逆向き駐車は、同法第47条以外にも、同法17条4項(左側走行の原則違反)、いわゆる「キープレフトの原則」の違反や、同法第25条の2「車両は、歩行者又は他の車両等の正常な交通を妨害するおそれがあるときは、道路外の施設若しくは場所に出入するための左折若しくは右折をし、横断し、転回し、又は後退してはならない。」との規定にも反する可能性があると考えます。

いずれにしても歩行者や他の車両の正常な交通を妨害する駐車は避けるべきですし、交通渋滞や無用な事故の原因にもなりかねません。

【取材協力弁護士】
中川 龍也(なかがわ・たつや)弁護士
立命館大学卒。平成22年弁護士登録(京都弁護士会所属)平成28年11月に中川龍也法律事務所を設立。主な取り扱い分野は交通事故(主に被害者側)事件。
事務所名:中川龍也法律事務所
事務所URL:http://nakagawa-lawyer.com/

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