「オンライン文化祭」激増、JASRACに問い合わせ殺到…注意すべき著作権のポイントは?

弁護士ドットコムニュース / 2020年10月28日 10時48分

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新型コロナウイルス流行の長期化を受けて、文化祭・体育祭など、学校行事の中止が相次いでいる。こうした状況の中、全校生徒や保護者に向けて、行事の様子をオンラインで配信したいという学校側のニーズが高まっているようだ。

音楽の著作権を管理するJASRAC(日本音楽著作権協会)によると、とくに文化祭では、楽曲の演奏や合唱などがおこなわれることから、オンライン配信に関連した問い合わせが激増しているという。

ことし4月1日から9月30日までの半年間で、JASRACに寄せられた問い合わせメールは、450件以上(同一人物の再質問をカウントすると600件以上)にのぼっている。なお、2019年の同じ期間は、たったの2件(再質問をカウントして4件)だった。

JASRAC広報部は「より多くの方に動画投稿サービスを利用する際の著作権法上の注意点を正しく理解してもらい、学校行事の配信に限らず、安心して動画投稿サイトに音楽を利用した動画を投稿して、音楽を楽しんでもらいたい」と話している。

●「演奏」は自由にできる

文化祭のような学校行事で楽曲を利用する場合、法的にはどんなところに気をつければよいのだろうか。JASRACによると、いくつかポイントがある。

まず、新型コロナウイルス以前の時代におこなわれていたような文化祭を想像してほしい。リアルの学校に保護者や一般来場者がやってくるようなイベントだ。

こうした文化祭では、楽曲の演奏や合唱などがおこなわれているものだ。

法律上、原則として、著作者の許諾なく、公衆に聞かせる目的で楽曲を演奏することはできないが、例外として、(1)営利を目的としないこと、(2)聴衆または観衆から料金を受けないこと、(3)実演家に報酬が支払われないこと――という条件を満たせば、著作者の許諾は必要ないことになっている。

たとえば、文化祭のライブなどは、ほかの生徒や保護者、一般来場者に向けて、演奏がおこなわれているが、通常は(1)〜(3)を満たしていると考えられる。したがって、著作者からの許諾は必要なく、自由に楽曲を演奏することができる。

●公衆送信権の許諾は必要なのか?

次に、YouTubeなど、動画投稿サイトを利用して、文化祭の様子をオンライン配信する場合だ。

他人の著作物をオンライン配信する場合、原則として、著作権者から「公衆送信権」の許諾を得る必要がある。

公衆送信権については、2018年の著作権法改正で「授業目的公衆送信補償金制度」が新設されて、ことし4月28日から施行されている。

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