夫は死んだのに、義母との同居が続いて…「監視生活」に限界を迎えた女性の決断

弁護士ドットコムニュース / 2020年11月26日 9時56分

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「義母に家から出ていってもらうことはできますか」。夫が亡くなった後も義母と同居し続けているという女性が、弁護士ドットコムに相談を寄せています。

相談者は夫が亡くなった後、夫名義の家で未成年の子ども2人と義母(60代)と暮らしています。義母は何をするにも口出ししてくるため、常に「監視されている」状態で気が休まらない日々を送っているそうです。

当初、義母は「自分が家を出て行く」と言っていたものの、あるときから別居を拒否するようになりました。相談者が「別居後の経済的な支援(毎月の家賃か、中古でマンション等を買うならその費用を出す)をする」と話しても、別居に応じてもらえません。

家は夫が独身時代に建てたもので、義母は建築当初から住んでいたそうです。夫の遺言はなく、遺産分割協議もまだ終えていませんが、相談者は家を相続できるのではないかと考えています。

相談者は1日でも早く子どもたちと心休まる日々を送りたいと望んでいます。義母に家から出ていってもらうことはできるのでしょうか。

加藤泰弁護士による解説をお届けします。

●義母を強制的に追い出すことはできる?

ーー義母に家を出ていってもらうことはできますか。

結論からいえば、難しいと思います。

夫の遺言がなく、お子さん2名との遺産分割協議を終えていないのであれば、夫の死亡に伴い、家は相談者とお子さん2名による遺産の共有となっていると思います。かたや義母は相続人ではありませんので、家については家の所有権や共有持分はないでしょう。

しかし、法律上は「相続人」ではないからといって、夫と結婚する前からその家に住んでいる義母を追い出すのは、義母にとってかなり酷な話です。

家族間のことですので法的に突き詰めて考えにくいこともありますが、もしも裁判となったら、居住の継続を認める何らかの合意の存在が認められたり、退去を求めることが「権利の濫用」と評価される可能性があります。

義母が相談者に対して、同居に堪えない行動を尋常ではないレベルでおこなっているような場合は別かもしれませんが、ご相談の内容では、追い出すことは難しいと思います。

●義母を扶養しなければならないのは誰?

ーー夫が亡くなった後、「嫁」と「姑」は法律上どのような関係になるのでしょうか。

民法は、3親等内の姻族(結婚したことによってできた親戚)も親族と定めています。夫が死亡しただけでは姻族関係は終了しませんので、「嫁」と「姑」は引き続き民法上の親族関係にあります。

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