「鬼滅の刃」快進撃を支える「三社連合」 世界市場で有効な「メディアミックス」のあり方とは

弁護士ドットコムニュース / 2020年11月29日 9時58分

写真

関連画像

"社会現象"といわれるほどのムーブメントとなった『鬼滅の刃』。10月16日公開の劇場版アニメ「鬼滅の刃 無限列車編」は11月25日現在、興行収入259億円、観客動員数1939万人を突破し、国内の歴代興行収入ランク3位となるなど、快進撃をつづけている。

コンテンツ産業にくわしいiU(情報経営イノベーション専門職大学)准教授で、国際大学GLOCOM客員研究員の境真良氏は、大ヒットの要因に「メディアミックス」と「クオリティの高い作画」をあげる。境氏に語ってもらった。

●海外でも「鬼滅人気」は広がっている

実は『鬼滅の刃』がこれほど国民的人気作品になるとは思いませんでした。本当です。

この作品に出会ったのは4年ほど前。単行本を手に取ったんです。冒頭の数巻は読んだはずですが、そのときは、さしたる感動もなく、次第に遠ざかってしまった。ただ、『鬼滅の刃』という名前だけは脳内にはっきり残ってました。

再会は、それから3年後のこと。場所は、サウジアラビアの首都リヤドです。オタク系イベントの国際団体の一員として参加した『SAUDI ANIME EXPO 2019』で、現地のコスプレに意外なものを多数発見しました。

市場調査などの目的で、ときおり海外イベントにも行くことのあった経験から、当初は『進撃の巨人』が一番人気だろうと想定していました。もちろん『進撃』も多かったのですが、それに負けない、いや、それ以上の存在感を発揮していたのが『鬼滅の刃』の現地コスプレイヤー軍団でした。

禰豆子のコスプレイヤーがいなかったら気づかなかったかもしれませんね。思い返せば、たぶん、一緒にいた日本人に指摘されて気づいたんじゃないかな。コスプレで人気だったキャラクター、胡蝶しのぶなどの「柱」はもとより、(我妻)善逸や(嘴平)伊之助すら登場する前に読むのをやめてたわけですから、ある意味、仕方ないですけど。

ですが、脳内にあった『鬼滅の刃』という言葉がそこから疼き始めたわけです。

●ムーブメントの要因「メディアミックス」

今や国民的作品とも言われる『鬼滅の刃』、そのムーブメントにはいくつかの特徴が指摘できます。それは一言で言えば、見事なメディアミックスです。

ファンの罵声を覚悟で言えば、『鬼滅の刃』の中心にあるのは、テレビアニメ版『鬼滅の刃』であり、原作マンガではありません。

しかし、アニメ版が2019年後半からブームを作っていく中で、原作マンガは早くも(後で説明するが、けして早くはないのだけど)クライマックスを迎え、その最終話に向かって異様な盛り上がりを見せました。最終話の公開と第20巻(全23巻中)の発売が絡み合い、さながら祭りのようになったのは記憶に新しいところです。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング