夫が風俗通い、性病をうつされた妻「絶対に許さない」日常生活に支障も…離婚できる?

弁護士ドットコムニュース / 2021年1月20日 10時16分

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「妊娠中から複数回風俗に通っている事が分かりました。離婚を考えています」などと、夫の性風俗店通いに関する相談が弁護士ドットコムには多数、寄せられています。

その中には、風俗店へ行った夫から性病をうつされた人も少なくありません。

ある女性の場合、夫から謝罪はあったものの、許すことはできず、離婚を検討しています。そこで、性風俗店での性行為が「不貞行為」になるのか、慰謝料はもらえるのかと質問を寄せました。

夫の風俗通いを理由に離婚することはできるのでしょうか。長瀬佑志弁護士の解説をお届けします。

●風俗に行くことは「不貞行為」になる?

ーー夫の風俗を理由に離婚が認められる可能性はあるのでしょうか。

離婚を切り出して、夫が同意すれば協議離婚として成立しますが、そうではない場合、裁判で離婚が認められるかどうかになります。

認められるためには、離婚原因(民法770条1項1号ないし5号)にあてはまっているとともに、裁判所で棄却されないことが必要になります(民法770条2項)。

今回の場合離婚原因としては、夫が風俗に行ったことが、「不貞行為」(民法770条1項1号)または「その他婚姻を継続し難い重大な事由」(民法770条1項5号)に該当するかどうかが問題となります。

ーー風俗に行くことは「不貞行為」にあたるのでしょうか。

不貞行為とは、本人の意思に基いて、配偶者以外の者と性交をおこなうことをいいます。

夫が風俗店を利用しておこなった性交については、配偶者以外の者との性交ですから、「不貞行為」に該当するといえます。

また、仮に性交まで及ばなかったとしても、オーラルセックスなどの性交類似行為を繰り返すなど、度を超えた行為があったのであれば、「その他婚姻を継続し難い重大な事由」に当たり得る可能性があります。

以上からすれば、風俗に1回だけ行ったとしても、「不貞行為」または「その他婚姻を継続し難い重大な事由」として離婚原因に該当する可能性があります。

ただし、夫が風俗店を利用したことは不貞行為にあたらないと判断している裁判例もあります(東京地裁平成25年3月22日判決)。

また、クラブのママがいわゆる「枕営業」として顧客と性交渉を繰り返したものの、この行為は不貞行為には該当しないと判断した裁判例もあります(東京地裁平成26年4月14日判決)。

まとめると、風俗に行った際にどこまでの行為に及んでいたのか、また夫が風俗に行ったことで夫婦間にどのような影響があったのかがポイントになるといえます。

●慰謝料は請求できる?

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