消えゆく「デコトラ」そのワケは? 伝説の宮内兄弟「だから、オレたちはクルマをおりた」【2020年傑作選】

弁護士ドットコムニュース / 2020年12月29日 9時49分

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2020年を振り返って、どんなニュースが印象に残っていますか。コロナウイルスに関連したニュース以外にも、様々な出来事が起こりました。2020年、弁護士ドットコムニュースで反響のあった記事をもとに、今年を振り返ってみます。

●デコトラからのノーマルトラックへ

ギラギラした華美な装飾や、独特の言葉やペイントで車体を彩るトラック「デコトラ」に乗って仕事をする運転手が消えているらしい。「自分の意思ではなく、やめざるをえなかった」。デコトラを愛しながらも、最後にはノーマルトラックに乗り換えたトラックドライバーの話を聞いた。「俺たちがデコトラをやめた理由」はなんだったのだろう。

●デコトラの運転手

トラックドライバーを大きく分類すると、佐川急便やクロネコヤマトなど大手運送会社のドライバー。台数の少ない小中規模の運送会社のドライバー。そして、個人事業主(フリー)のドライバーに分けられる。

デコトラドライバーの多くが個人事業主だ。彼らのようなフリーのドライバーは「流し」と呼ばれている。荷主から荷物を受け取り、荷下ろし先に荷物を届ける。荷主から仕事を取ってくる営業もドライバー本人が行う。ときには運送会社から仕事が回ってくることもある。

取材に協力してくれたのは、千葉県や茨城県などを拠点とする自営業のトラックドライバーの3人。

宮内如弘(ゆきひろ)さん(兄・56才)、龍二さん(弟・54才)の兄弟と、服部康樹さん(43才)。

兄弟揃ってデコトラ乗りの宮内さんは愛好家のサークル「黒潮船団」を主宰している。

服部さんも仲間だ。兄弟はデコトラ乗りとして35年になるベテランで、服部さんも20年の中堅運転手。彼らが乗る4トントラックは車体だけでも1000万円を超え、飾りやペイントなどのカスタムに費やしたのは約2000万円にもなる。「宮内兄弟」と言えば、デコトラ業界でも顔の知れた存在である。

●2019年にデコトラの仕事を卒業

しかし、デコトラが仕事の相棒だったのは2019年まで。今では3人ともカスタムなしのノーマルトラックに乗って働いている。

「こんなギラギラのデコトラで仕事してたの、日本でも俺たちだけだった。仲間たちはみんなデコトラを辞めていった。あまりに珍しいから『平成の奇跡』って呼ばれてたんだよ。最後の最後までどうにかやめないように粘ったし、デコトラで働くのが美学だったけど、諦めざるをえなかった」(龍二さん)

彼らがデコトラに乗るという「美学」を捨てる必要に迫られた。その理由をひとつひとつ見ていこう。

●石原都政の排ガス規制

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