「拘置施設での撮影禁止は違法」 なぜ弁護士は国賠訴訟を起こしたのか?

弁護士ドットコムニュース / 2014年2月28日 12時7分

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刑事事件の被疑者や被告人が、その弁護人と拘置所などで立会人なく面会することができる接見交通権。その権利は、刑事訴訟法で定められているが、近年、接見の際のカメラ持ち込みをめぐって、施設側と弁護人の間でトラブルが起きている。

佐賀少年刑務所内の拘置施設では昨年3月、接見した稲村蓉子弁護士が被疑者の傷を写真撮影しようとしたところ、職員から撮影をやめるように指示された。2日後、同じ佐賀県弁護士会に所属する半田望弁護士と一緒に、カメラを持って刑務所を訪れたが、「被疑者の写真を撮影するならば敷地に入ることはできない」と施設側に拒絶されたという。

そこで、稲村弁護士や半田弁護士は半年後の9月、「職員が写真撮影を禁止したのは接見交通権の侵害にあたる」として、国家賠償を求める訴訟を佐賀地裁に起こした。接見中の撮影禁止をめぐる提訴は、2012年6月の福岡拘置所小倉拘置支所のケースと、同年10月の東京拘置所のケースに続いて、全国3例目ということだ。

佐賀の裁判は昨年11月下旬の第1回口頭弁論に続き、今年2月13日に2回目の口頭弁論が開かれた。国側は「写真撮影は刑事訴訟法上の接見には該当しない」として、全面的に争う姿勢をみせている。それに対して、国を訴えた弁護士たちはどのような主張をしているのか。提訴した原告の一人である半田弁護士に話を聞いた。

●「革手錠とロープで拘束された」と被疑者が訴えた

――今回の写真撮影をめぐって、どのようなことが起きたのでしょうか。

「稲村弁護士が、佐賀少年刑務所に勾留されていた被疑者に対して、初回の接見に赴いた際、被疑者から『逮捕後の手続において革手錠で拘束され、さらにロープ(捕縄)で身体を拘束された』という申告がなされました。

そのとき、稲村弁護士は、被疑者が負傷している箇所を自分の目で確認しました。そこで、被疑者の了解を得て、持参していた携帯電話のカメラ機能を使って写真を撮影しようとしたところ、佐賀少年刑務所の職員が突然、被疑者側の出入り口を開けて接見室に入ってきて、稲村弁護士に写真撮影をやめるよう指示し、押し問答となりました。

さらにその後、稲村弁護士が被疑者を説得して、写真撮影を再開したところ、今度は刑務所職員が弁護士側の出入り口をいきなり開けて、写真撮影をやめるよう指示したのです」

――半田弁護士は、今回のケースにどのようにかかわっているのでしょうか。 

「私は、稲村弁護士から相談を受け、『弁護人となろうとするもの』として、稲村弁護士とともに被疑者との接見にのぞむことになりました。初回接見の2日後のことです。

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