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会社でミスするたびに罰金、気が付けば「700万円」支払っていた…今からでも取り返せる?

弁護士ドットコムニュース / 2021年4月21日 10時6分

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会社でミスするたびに、上司に要求された「罰金」を取り戻したい——。こんな相談が、弁護士ドットコムに寄せられました。

相談者の男性は、先日まで所属していた職場でミスを頻発してしまい、毎日上司から説教を受けていました。上司からは殴る蹴るの暴行を受け、左薬指の骨折までしたそうです。

さらに、上司は相談者がミスをするごとに、罰金としてお金を要求してきました。上司は「お前が給料を貰うことがおかしい」と言い、会社にも相談できずにいた相談者は、気づけば男性は700万円も支払っていました。

後日「お金を返してほしい」と上司に電話しましたが、「全額寄付した」と言われてしまったそうです。

このような場合、「寄付した」と言っているお金を取り戻せるのでしょうか。加藤寛崇弁護士の解説をお届けします。

●ポイント

・仕事のミスにより会社が減給処分できるとは限らない
・「罰金」をとった上司の行為は犯罪にあたる
・上司の行為について、会社も使用者責任を負う

●上司の行為は「犯罪」

従業員の仕事のミスがあったからといって会社が当然に処分できるとは限りません。減給処分が認められる場合でも、1回の行為に対しては給与1日分の半額以内にしなければならないなどと限定されています(労働基準法91条)。

まして、正規の手続を経ずに上司が勝手に「罰金」を取ることはできず、それは単なる犯罪(恐喝罪)です。立証の問題はありますが、民事上も不法行為として損害賠償請求ができます。

もちろん、いかなる理由があろうと暴力が許されるわけはなく、殴る蹴るの暴行を受け、左薬指の骨折までしたという点では、傷害罪に当たります。

これらの行為が会社の業務過程で行われているので、会社も使用者責任を負い、上司と連帯して賠償する責任があります。

そのため、法的には、上司及び会社に対して、暴行を受けたことによる損害賠償請求(治療費、休業損害、慰謝料等)ができますし、取られたお金も賠償請求できます。

あくまで被った損害賠償の請求なので、「寄付した」などの言い分は、それが本当であろうと関係ありません。

【取材協力弁護士】
加藤 寛崇(かとう・ひろたか)弁護士
東大法学部卒。労働事件、家事事件など、多様な事件を扱う。労働事件は、労働事件専門の判例雑誌に掲載された裁判例も複数扱っている。
事務所名:三重合同法律事務所
事務所URL:http://miegodo.com/

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