小保方さんに教えてあげたい!? 弁護士が伝授する「論文引用」の正しいやり方

弁護士ドットコムニュース / 2014年3月27日 18時13分

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「STAP問題」のキーパーソンである小保方晴子さんが3年前に執筆した博士論文について、大規模な「盗用疑惑」が立ち上がっている。英語で書かれた論文の約20ページにも及ぶ記述が、米国立保健研究所のサイト内にある「幹細胞の基礎」という文章とほぼ同一なのだ。

いわゆる学術論文では、他者の見解や研究成果を論拠として用いる場合、その部分をはっきり区別して示すのが、基本的なルールだ。研究者はもちろん、卒業論文や博士論文を執筆する学生であっても、従うのは当然とされていて、これに反すると「盗用」とみなされるわけだ。

もし、大学生が卒論を書く際に、他人が書いた文章をコピペしたにもかかわらず、あたかも自分が書いたように装ったとしたら、倫理的な問題だけでなく、著作権の侵害などといった法的問題にまで発展しうるのだろうか。著作権にくわしい雪丸真吾弁護士に聞いた。

●正しい方法で行えば「コピペ」もOK

「その場合、著作権侵害となります。複製権侵害(著作権法第21条)の典型事例の一つですね。

コピペにより、他人の言語の著作物がそのまま卒業論文上に複製されていますので、分かりやすい複製権侵害となります」

雪丸弁護士はこのように述べる。つまり「コピペはアウト」と考えていいのだろうか?

「いいえ、それは違います。

論文執筆にあたって、他者の見解や研究成果に言及をすることは不可欠です。この際には正確に他者の見解等を紹介することが望ましいので、元の文章をそのまま論文内に載せること(つまりコピペ)も認められるべきです。

ただしその際には、著作権法にのっとって『正しい方法』で行う必要があります」

それは、どんな方法なのだろうか。

「著作権法上、『引用』(著作権法第32条1項)と呼ばれている方法です。この引用が成立する場合には、著作権侵害にはなりません」

●正しい引用には「区別」と「出所明示」が必須

雪丸弁護士によると、正しく引用するためには、一定の要件を満たす必要があるという。それはどんなものだろうか。

「最近判例にも新たな動きが出てきているのですが、伝統的な判例による要件は以下の4つと言われています。

(1)引用対象が『公表された著作物』であること

(2)利用者の作品と、引用される著作物が別のものであると明瞭に区別されていること(明瞭区別)

(3)引用される著作物が、利用者の作品に対して従たる関係にあること(主従関係)

(4)出所が明示されていること」

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