1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

無免許運転の木下都議、議会欠席でも「月132万円」…議員をやめさせられないの?

弁護士ドットコムニュース / 2021年8月24日 10時40分

写真

関連画像

無免許運転で人身事故を起こした木下富美子都議が、8月20日の都議会臨時会の本会議を体調不良として欠席した。

木下都議は、今年7月の都議選の期間中、無免許(免停中)運転で人身事故を起こしたが、その事実を公表せずに再選された。

この事故が発覚したあと、木下都議は、所属していた「都民ファーストの会」を除名されたほか、7月23日の都議会で議員辞職勧告の決議案が可決されている。

しかし、その後も一向に公の場に現れず、説明もおこなわないまま、都議の地位にとどまっていることから、批判が高まっている。

現在も、議員報酬など計132万円が月々支払われているという。議員をやめさせたり、報酬を減らしたりはできないのだろうか。元警察官僚で公務員関係にも詳しい澤井康生弁護士に聞いた。

●地方自治法にもとづく「除名処分」はむずかしい

――無免許で人身事故を起こしたとして、議員をやめさせることはできないのでしょうか?

議員が一定の法違反を犯した場合、議会は議決によって、その議員に懲罰を科することができます(地方自治法134条)。そして、懲罰には戒告、陳謝、出席停止、除名があります(同135条)。

ここでいう除名は、議会からの除名であり、強制的に議員としての地位を喪失させることができます。

議会には、その自律権の発動として、議会の秩序を乱した議員に対する懲罰権が認められています。そして、懲罰を科することができる事由は、議会の構成員たる議員としての行為に伴う義務違反であって、かつ、議会の円滑な運営を阻害するおそれのある行為でなければなりません。

議員たる地位を離れた個人的行為は、これにあたらないとされています(最高裁昭和28年11月20日判決)。

今回のケースにあてはめると、無免許で人身事故を起こしたのは議員に当選する前の話であり、議会の構成員たる議員としての行為に伴う義務違反とはいえません。また、議員たる地位を離れた個人的行為と言わざるをえないと思われます。

そうすると、残念ながら、無免許で人身事故を起こしたことを理由に地方自治法上の懲罰権にもとづき、除名処分をすることは難しいと言わざるをえません。

●いきなりの除名処分は慎重に検討する必要がある

――議会を欠席していることを理由に懲罰を科すことはできないのでしょうか?

地方自治法には「普通地方公共団体の議会の議員が正当な理由がなくて招集に応じないため、又は正当な理由がなくて会議に欠席したため、議長が、特に招状を発しても、なお故なく出席しない者は、議長において、議会の議決を経て、これに懲罰を科することができる」(137条)という規定があります。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング