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「高3の娘を非常勤役員に」家族経営で名義貸しを打診された…法的リスクは?

弁護士ドットコムニュース / 2021年9月13日 9時42分

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「高3の娘を非常勤役員にしても大丈夫でしょうか?」。経営者の夫をもつ女性から弁護士ドットコムにこんな相談が寄せられました。

女性によると、現在は夫が代表取締役で女性が監査役、義姉が取締役に就いていますが、義姉が辞任することから「高3の(相談者の)娘を就かせたい」という話が浮上したそうです。

女性は「万が一の時に高3の娘に重責を負わせるのも心配ですし、バイト禁止の私学に通っておりますので校則違反になるのでは」と反対していますが、当の娘はというと役員報酬が出ると聞かされ「満更でもなさそう」とのことです。

娘はこれから大学進学することから実際に勤務することは考えづらく、夫も「名義貸しだから」と言っていますが、法的には問題ないのでしょうか。半田望弁護士に聞きました。

●未成年でも取締役になることはできるが...

——そもそも未成年でも取締役に就任できるのでしょうか。

会社法は取締役の欠格事由に未成年者であることを定めていませんので、未成年者であっても取締役になることはできます。

ただ、取締役として登記するためには印鑑登録された実印が必要ですので、実際には印鑑登録ができない年齢(14歳以下)の未成年者は取締役としての登記ができず、いろいろと問題が生じます。

現実問題としてもあまりにも幼い場合には後述する取締役としての責任を果たせないでしょう。

——未成年者を取締役に選任する場合、どのような手続きが必要でしょうか。

株主総会で取締役として選任されたうえで、会社との間で委任契約を締結する必要があります(会社法330条)。未成年者が取締役に選任された場合には親権者が法定代理人として会社との契約を締結することになります。

親権者が経営している会社との間で委任契約を結ぶ場合に親権者の利害相反となるかが一応問題とはなりますが、この点について明確に述べた文献等は見つかりませんでした。

会社は親権者とは別法人ですので基本的には利害相反にはならないと考えますが、実質的に親権者と会社が同一人格であると評価される場合には利害相反の問題も生じる可能性は否定できません。

●取締役としての権限や責任は?

取締役は会社の意思決定に参画し、取締役会への参加などを通じて代表取締役の職務を監督する権限を有しています。

未成年者が取締役となった場合、法定代理人によらずに取締役としての権限を行使できるかという問題もあります。これについても明確に述べた文献等はありませんが、法定代理人が未成年者が取締役に就任することを同意している以上、その職務遂行についても包括的に同意していると考えられます。

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