袴田さん釈放で改めて「死刑」を考える――日本の「死刑執行」の実態は?

弁護士ドットコムニュース / 2014年4月4日 14時10分

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「世界で最も長く収監された死刑囚」としてギネスブックにも掲載されている袴田巌さんの再審開始が決まり、ついに釈放となった。

1966年に逮捕されてから48年。1980年に死刑判決が確定してから34年の月日が流れていた。長い間、「死刑囚」として生活し、精神的にも強い重圧を受け続けていた袴田さん。一時は、弁護士や家族との面会を拒否した時期もあり、釈放後のいまも、家族や支援者とのやり取りでかみ合わない部分がみられるという。

袴田さんは死刑囚として、どのような日常を送ってきたのか。今回の再審開始決定を機に、改めて「死刑制度」の意味を問う声が出ている。近年、裁判員裁判のもと、一般の国民が死刑判決にも加わることになったが、死刑囚や死刑執行の実態は、ほとんど知られていない。

死刑囚はどのような環境に置かれ、死刑はどのように執行されるのだろうか。日弁連死刑廃止検討委員会の委員をつとめる若林実弁護士に聞いた。

●「死刑」はいつ執行されるかわからない

「死刑判決が確定すると、死刑囚は拘置所内の独房に移され、死刑執行を待つことになります。

いつ死刑を執行するかは、法務大臣が指揮命令をします。死刑執行の順番は特に決まっておらず、死刑が確定した順番どおりということではありません。

最近は死刑囚が多いという理由で、法務大臣によっては、一度に大量の執行をする場合も見られます。再審や恩赦の請求がなされているのに、死刑が執行される場合もあります。以前は年末には執行しないといわれていましたが、最近はそのような慣例もなくなっています」

死刑囚としては、いつ刑が執行されるかわからない、という状況が続くわけだ。

「死刑囚は、『いつ死刑を執行されるのか』という強い恐怖感を持ちながら、日々を拘置所の独房で過ごすことになります。

死刑の確定から執行まで、短い人で数カ月間、長い人だと数十年にもわたって、そのような恐怖感を抱き続けることになります。

この心理的負担は大きく、死刑囚の自殺を防止するために、常に刑務官が監視をしているほどです」

●朝食後、刑務官3人ほどが独房の前で止まったら・・・

死刑囚は、いつ「そのとき」を知らされるのだろうか。

「死刑囚が『執行の時』を知るのは、朝食を食べたあとしばらくして、刑務官が3人くらい、自分の独房の前に止まったときです。

死刑囚は、ほかの死刑囚が執行場所に連れて行かれるのを、見たり聞いたりしていますから、そのことの持つ意味を知っているのです。

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