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コロナ拡大でも「結婚式は挙げられた」 宣言前の「キャンセル」認めない判決どう見る?

弁護士ドットコムニュース / 2021年10月21日 12時16分

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新型コロナウイルスの影響でキャンセルした結婚式の解約料をめぐり、新郎が式場側に解約料の返還をもとめた裁判で、東京地裁は先ごろ、「感染対策を講じた挙式は不可能とまでは言えない」として、返金を認めなかった。

この結婚式は、最初の緊急事態宣言(2020年4月7日)の直前に予定されていた。判断のポイントについて、消費者のトラブルに詳しい弁護士が解説する。

●開催3日前のキャンセル

報道によれば、裁判を起こしたのは30代男性(横浜市)。2020年3月28日の予定で結婚式と披露宴を都内の式場であげるため、ブライダル会社と2019年9月に契約を結んだ。

しかし、コロナの感染拡大をうけて、招待客から欠席の連絡が相次ぐなどしたため、開催3日前にキャンセルしたところ、支払い済みの費用約615万円のうち、契約にもとづき、解約料約485万円を差し引いた金額が返金された。

4月7日には緊急事態宣言が出され、東京都も対象になっている。

そこで、男性は「コロナで結婚式の開催は不可能」であり、天災などで結婚式ができない場合と同様、「不可抗力」にあたるとして、費用全額の返金を裁判で求めた。

東京地裁は9月27日の判決で、当時は緊急事態宣言の期間中ではなく、その後に出された宣言でも結婚式場は休業要請の対象外だったとして、請求を棄却した。

会場の天井が高く、披露宴のテーブルも距離をとって配置されることなどから、「3密」を回避して開催をおこなうことは不可能ではなかったともしている。

地裁の判断のポイントについて、消費者トラブルに詳しい大村真司弁護士に聞いた。

——地裁が返金を認めなかった判断のポイントは?

キャンセルの扱いは、契約内容次第です。契約に規定がなければ。民法の規定が適用されます。ただ、結婚式の契約では、ブライダル会社の用意した約款で解約料が定められていることがほとんどでしょう。

式を挙げるのは消費者ですから、消費者契約法の適用があり、解約料の額は会社側の「平均的な損害」の範囲でなければいけません(消費者契約法9条1号)。

今回、8割程度の解約料は高額にも思われますが、直前のキャンセルなので、別の顧客が式場を予約することはほぼありえず、「平均的な損害」と認められる可能性は高いでしょう。

ただ、顧客都合のキャンセルを前提とした規定なので、不可抗力であれば適用されません。現在の民法では、不可抗力による開催不能の場合は、代金を支払わなくてよいと定められています(民法536条)。

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