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「退職勧奨」よくある3つのパターン、労働弁護士が対処法を解説

弁護士ドットコムニュース / 2021年11月29日 10時13分

いじめ型は、たった一人がターゲットになるケースは少なく、多くは大人数がターゲットになっていることが多いため、同じような被害に遭っている方たちが可能な限りまとまって社内外の労働組合に相談し、介入してもらうことは非常に有効な手段です。

●「目標設定型」退職勧奨

(3)の場合ですが、人事査定が低い事実が会社により作出されていくというものです。

例えば、これまで理系の技術を専ら担当していた腰痛持ちの管理職の方に、いきなり力仕事を任せてみたり、コーポレート部門の方に営業成績を求めてみたり、必ずしも語学が得意でなく技術にも詳しくない方に、大部の英文の技術仕様書をもとに社内マニュアルを日本語で作成させるといった事例を目にしたことがあります。

この場合、よく行われるのが、反省文や始末書を書かせるというものです。つまり、労働者としても自らの能力が不足していることを自認するような証拠を会社が作ろうとしてくるわけです。このような要求に安易に応じてはいけません。

これについても、サインをしてしまう前に、会社の対応を記録しておき、必ず専門家の意見を求めましょう。この場合にも、たった一人がターゲットになることは少ないため、大人数で社内外の組合にヘルプを求めるということは非常に有効です。

いずれの手段で行われるにせよ、退職に安易に応じ、退職合意書や退職届を出してしまうことは絶対に止めましょう。会社からの提案については、必ず持ち帰って冷静に検討するようにしてください。会社が持ち帰りを許さず、面談室に監禁されるような場合には、警察を呼ぶことも検討した方がいいかもしれません。とにかく会社の社屋内ですぐに大きな決断をしてしまうことは避けるということは肝に銘じておきましょう。

(笠置裕亮弁護士の連載コラム「知っておいて損はない!労働豆知識」では、笠置弁護士の元に寄せられる労働相談などから、働くすべての人に知っておいてもらいたい知識、いざというときに役立つ情報をお届けします。)

【取材協力弁護士】
笠置 裕亮(かさぎ・ゆうすけ)弁護士
開成高校、東京大学法学部、東京大学法科大学院卒。日本労働弁護団本部事務局次長、同常任幹事。民事・刑事・家事事件に加え、働く人の権利を守るための取り組みを行っている。共著に「労働相談実践マニュアルVer.7」「働く人のための労働時間マニュアルVer.2」(日本労働弁護団)などの他、単著にて多数の論文を執筆。
事務所名:横浜法律事務所
事務所URL:https://yokohamalawoffice.com/

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