就活の学生が苦労して手に入れた「内定」 取り消されないために注意すべき点は?

弁護士ドットコムニュース / 2014年5月4日 11時53分

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新年度が始まったばかりだが、大学4年生の就職活動は佳境を迎えている。4月に入り、会社から「内定」や「内々定」をもらう学生が続々とあらわれている。そんな学生は安心して気が抜けているかもしれないが、「内定」の取り消しには気をつけたいところだ。

特に、ここ数年、ツイッターなどでの不用意な言動がもとで、内定取り消しとなる学生が少なからずいるという。プロフィールで個人名や大学名を公開していたり、内定先の企業名がわかるような発言をしているにも関わらず、不適切な投稿をして、炎上してしまうパターンがおきている。

せっかく苦労して手に入れた内定を、たった一つの投稿でふいにしてしまっては、喜んでくれた親たちも悲しむだろう。内定を取り消されないために、学生たちが気をつけるべき点はなんなのか。労働問題にくわしい竹之内洋人弁護士に聞いた。

●採用内定によって「労働契約」が成立する

「法律的にいうと、採用内定とは、労働契約が採用内定通知により成立した、ということです」

こう竹之内弁護士は説明する。

「これは『始期付』、つまり、始まる時期が決められた労働契約で、内定者は『入社日』から労務提供義務が生じます。一方、会社には、やはり入社日から、賃金支払義務が生じます。

そして、この契約には、『一定の事由』が生じたときに雇用者は解約できるという条件がついています。これを『解約権留保付』といいます」

つまり、「一定の事由」が発生すると、内定は取り消しになるということだろうか。

「そうです。『一定の事由』にあたることが発生したとき、内定先は解約権を行使できるのです。この『一定の事由』は通常、内定通知書や、内定後に提出する誓約書に記載されています。よく見られるものとして、次のような事由があります。

・卒業できなかったとき

・採用選考時に提出した書類に虚偽があったとき

・刑事処罰を受けたとき

・会社の体面を汚す行為をしたとき」

すでに内定通知書などが手元にある学生は、念のため、一読しておいたほうがよいだろう。

「万が一、これらの事由に該当すれば、採用内定を取り消される場合があります。もっとも、該当すれば必ず内定取り消しが有効になるのかいえば、そういうわけではなく、内定取り消しが社会通念上相当であることが要求されます」

●「内定取り消し」になってしまう場合とは?

社会通念上相当といえる「内定取り消し」とは、どんな場合だろうか。

「ネット上で、自分のした犯罪行為を書いて、そのことが、内定先に知られてしまう、といったことが想定されます。また、反社会的書き込みをしたことがきっかけでブログなどが『炎上』して、内定先に抗議が殺到すれば、内定取り消し事由に該当すると判断される可能性が高いですね」

では、内定者が気をつけておくべきこととは?

「あらためて言うようなことでもないと思いますが、ネットで書く書かないの前に、まずは大人として、分別のある行動をしましょう、ということですね」

なるほど。きわめて当たり前のことだが、学生には肝に銘じておいてほしいものだ。

(弁護士ドットコム トピックス)

【取材協力弁護士】
竹之内 洋人(たけのうち・ひろと)弁護士
札幌弁護士会、日本労働弁護団員、元日本弁護士連合会労働法制委員会委員
事務所名:公園通り法律事務所
事務所URL:http://www.pslaw.jp/

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