覚せい剤使用の初犯は「執行猶予つき」が普通!? 実際の「刑」はどう決まるのか?

弁護士ドットコムニュース / 2014年5月1日 19時26分

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東大病院に勤務していた28歳のエリート研修医が、覚せい剤使用の疑いで書類送検――。そんなショッキングなニュースが伝えられている。

報道によると、この研修医は2月中旬、東京・池袋のホテルで、知人から購入した覚せい剤を使用した。自責の念に駆られた男は2月下旬、警視庁に自首。警視庁が男の毛髪を検査したところ、覚せい剤の成分が検出されたという。

覚せい剤が違法であることは、誰でも知っているだろう。では、今回のように自分で使用した場合、もし裁判になったら「刑の重さ」はどれくらいになるのだろうか。高岡輝征弁護士に聞いた。

●刑の重さを判断する「3つのポイント」

「覚せい剤の自己使用は、覚せい剤取締法違反になり、その法定刑は、10年以下の懲役(41条の3第1項1号)です。

裁判では、その法定刑の範囲内で、裁判官がどのような刑にするかを判断します。これを『量刑』といいます」

覚せい剤自己使用の量刑を判断する際に、ポイントとなる点は?

「通常の犯罪の場合、(1)犯行の動機や方法、常習性、犯行によって生じた結果などの『犯情』(犯罪行為に関する事情)のほか、(2)犯人の年齢や性格、経歴、環境、反省の態度などの『情状』、さらに、(3)他の人が同じような犯罪をしないようにし、本人を矯正して将来犯罪を行わないようにするという『予防』の観点を考慮します」

●量刑が「重くなる」のはどんなとき?

こうした判断ポイントを踏まえて、量刑はどんなことがあれば「重く」なり、何があれば「軽く」なるのだろうか。

「覚せい剤自己使用の場合、特に考慮される事情として、常習性や使用量があげられます。通常一回の使用量は、0.03グラムと言われていますが、それより多いと、0.03グラムでは足りない体ということで、依存性が推認されます。また、他人を巻き込んでいれば、量刑は重くなる傾向があります。

一方で、監督者がいたり、二度としないための方策や、真摯な反省があったり、社会的制裁を受けていたりすれば、量刑はそのぶん軽くなるでしょう。

たとえば、逮捕・起訴により勤め先をクビになったり、新聞で報道されて自分や家族の世間体が悪くなっていれば、『社会的制裁を受けた』とされます。

また、覚せい剤事犯の量刑にあたっては、他の人が好奇心から覚せい剤を使用することを防ぐために、ある程度刑を重くするという『予防』の観点が強く働くという特徴があります」

●「懲役1年6か月、執行猶予3年」が相場

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