<STAP問題>小保方さんは「懲戒解雇」か「諭旨退職」か――二つの処分の違いは?

弁護士ドットコムニュース / 2014年6月20日 11時21分

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「STAP論文」で研究不正を認定された、理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダーに、どんな処分が下るのか、注目が集まっている。

処分内容を検討している理研の懲戒委員会は、5月8日の発足時に「おおむね1カ月の審議」で正式処分を出すとしていた。この間、小保方さん側が弁明書を提出するなど動きがあったものの、すでにこの「1カ月」は過ぎている。

理研の就業規定によると、研究不正が認定された場合の処分は、「懲戒解雇」か「諭旨退職」が原則とされている。これらは一般の会社でも行われる処分だが、いったいこの2つはどう違うのだろうか。労働問題にくわしい靱(うつぼ)純也弁護士に聞いた。

●「懲戒解雇」と「諭旨退職」はどこが違う?

「実は、懲戒解雇も、諭旨退職も、法律で定義された言葉ではなく、厳密な意味で区別されているわけではありません。懲戒処分として従業員を失職させる点では同じで、法律的な手続きや有効性も同様と考えられています」

懲戒処分としては同じということだが、言葉の見た目はずいぶん違う。特に諭旨「退職」という言葉からは、自分の意思で職をやめるようなニュアンスも感じられるが・・・。

「『退職』という言葉が使われていますが、諭旨退職はあくまでも『懲戒処分』として退職させるものです。通常の退職(依願退職)とは全く異なります。

理研の就業規定にも、『退職願の提出を勧告し、即時退職を求める。これに従わない場合は懲戒解雇とする』とあります。

つまり、勧告に従わなければ、懲戒解雇ということで、実質的には解雇と同様と考えられますね」

2つはどこが異なるのだろうか。

「懲戒解雇の場合は退職金などが支給されないことが多いのに対し、諭旨退職の場合はその全部または一部が支給されるなど、従業員が受ける不利益が懲戒解雇と比べて緩やかになっていることが多いようです。ただ、それぞれの内容は、各社の就業規則によりますので、実質的にほとんど同じという場合もあります」

●重大な処分のためには「弁明の機会」が必要

つまり、懲戒解雇が一番厳しい処分で、諭旨退職はそれに次ぐ処分というわけだ。一般的にいうと、諭旨退職は、どんな時にどんな条件で行われる処分なのだろうか?

「諭旨退職にしうる事由は、あらかじめ就業規則に定められている必要がありますので、一概に言えませんが、一般的には、長期間の無断欠勤や悪質なセクハラ、横領、暴行などの犯罪行為の場合ですね。

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