「家を荒らした」猫を川に沈めて「ネット中継」 イノシシ駆除と何が違うのか?

弁護士ドットコムニュース / 2014年7月7日 18時18分

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若い男性が猫をおりに入れて川に沈める。比較的浅い川だが、猫はいつ溺れ死んでもおかしくない。そんな状況を男性はスマートフォンで撮影し、ネット中継した。生中継を見ていたネットユーザーからは「まじでやめとけ」「通報するぞ」と強い非難を浴びていた。

報道によると、猫を沈めたのは、長野県小谷村のアルバイト男性(29)。6月29日昼過ぎに川に沈め、夕方に川に戻ってきた際には死んでいたという。警察は動物愛護管理法違反の疑いがあるとみて、任意で事情を聞いている。

男性は「猫がたびたび家に入ってきて台所や食卓を荒らして困っていた。殺すつもりで川に放置した」と話しているという。男性は被害に遭っていたことを訴えているが、今回のケースにはどんな法的問題あるのだろうか。ペット法学会事務局次長をつとめる渋谷寛弁護士に聞いた。

●猫を殺した場合は、2年以下の懲役または200万円以下の罰金

「動物愛護管理法44条では『愛護動物をみだりに殺し、または傷つけた者は、2年以下の懲役または200万円以下の罰金に処する』と定めています。

今回は、猫を川に沈めて殺すという悪質なケースですので、起訴される可能性があるでしょう」

さらに猫を殺しただけでなく、その様子をネットで中継していた。

「困っていることを訴えたかったのか、殺している様子を見せびらかしたいのか、その真意は分かりませんが、異常なことだと思います。

中継すること自体は、動物に直接の苦痛を与えることにはならないので、虐待というわけではないでしょうが、手法として好ましくないのは明らかです」

●愛護動物に猫が含まれ、イノシシが含まれない理由

この男性は、ユーザーからの非難のコメントに対し、「なんでイノシシとかシカを殺してるんだよ。なんで鳥獣駆除をしてんだよ。人間に悪さするから殺してるんでしょ。野良猫も同じだろ」と主張していた。

男性が言うように、人間に害悪を与えるような猫は、イノシシやシカと同じなのだろうか。

「動物愛護管理法44条では、保護の対象になる『愛護動物』として、『牛、馬、豚、めん羊、山羊、犬、猫、いえうさぎ、鶏、いえばと及びあひる』をあげています。このほか、人が所有しているほ乳類や鳥類、は虫類の動物も対象になります。

この男性はイノシシやシカを例に挙げていますが、これらは愛護動物の中には含まれません。猫については、人に飼われている場合だけでなく、野生であっても、愛護動物になります」

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