注文した覚えのない「アダルトDVD」が届いて60万円請求された・・・対応法は?

弁護士ドットコムニュース / 2014年7月25日 11時5分

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注文していない無修正のアダルトDVDが自宅に送られてきて、高額な代金を請求される――。国民生活センターは7月中旬、このようなトラブルに関する相談が相次いで寄せられているとして、消費者に注意を呼びかけた。

同センターのサイトで紹介されている事例によると、埼玉県の50代男性に、注文した覚えのない荷物が送られてきた。開けてみると、何も書かれていないDVD5枚が入っていた。興味本位で再生したところ、モザイク処理がされていない無修正のアダルトDVDだとわかったという。数日後、男性のもとに約60万円の請求書が届いた。

ほかにも、注文していないアダルトDVDが勝手に届いて、その後に「代金を支払え」という電話が執ようにかかってくるというケースも報告されている。このように注文していないアダルトDVDが突然、家に送られてきたら、どのように対応すればいいのだろうか。石井龍一弁護士に聞いた。

●業者との間では、いかなる契約も成立していない

「勝手にアダルトDVDが送られてきた場合、消費者がその代金を支払う必要は、まったくありません」

石井弁護士はキッパリ述べる。その理由はどういうものだろうか。

「そもそも、商品の売り買いには、『売買契約』が成立している必要があります。そして、この契約には、商品を販売する側の『申込み』に対して、購入する側の『承諾』という二つの意思が合致していることが前提にあります。

ところが、一方的にDVDが送られてくるケースでは、送られた側である消費者は代金を支払うという意思表示を一切していません。したがって、商品を送った業者との間で、消費者はいかなる契約も結んでいないといえるので、代金を支払う必要はないという結論になるのです」

●14日経過すれば、自由に処分することができる

送られてきたDVDをどう扱ってよいか困るということもあるだろう。どうすればよいのだろうか。

「送られてきたDVDの持ち主は業者なので、消費者は勝手に処分することができません。しかし、業者側から返品を求められていないのであれば、返品をする義務もありません。

今回のように、『売買契約』に基づかずに送られてきた商品は、消費者がその送付を承諾しないかぎり、送付日から数えて14日経過すれば、自由に処分することができます。

また、業者に引き取りを請求した場合も、その日から数えて7日経過して引き取りに来なかったら、処分してよいことになっています(特定商取引法59条1項)」

もし、それまでの間にDVDを開封したり、視聴したりしたら、代金を支払わなければいけないのか。

「そうですね・・・商品の送付を承諾したとみなされて、代金の支払義務が発生してしまうおそれがあるでしょう。ただし、この場合でも、クーリングオフが適用できるケースもありうるので、もし気になるようでしたら、専門家などに早めに相談することをおすすめします」

石井弁護士はこのようにアドバイスしていた。

注文した覚えのないDVDならば、内容もよくわからないだろう。確認しようと、パソコンで再生しようとした際、ウイルスに感染するおそれもある。取り扱いには十分注意したほうがよさそうだ。

(弁護士ドットコム トピックス)

【取材協力弁護士】
石井 龍一(いしい・りゅういち)弁護士
兵庫県弁護士会所属 甲南大学法学部非常勤講師
事務所名:石井法律事務所


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