フリーランスで働く人は「下請法」で守られている――おさえておくべきポイントとは?

弁護士ドットコムニュース / 2014年8月3日 11時53分

写真

関連画像

予告されていたマンガ連載が2日前に取り消された――。そんな体験をした若手漫画家やまもとありささんに対して、弁護士ドットコムが行ったインタビュー(http://www.bengo4.com/topics/1820/)は、ネット上で大きな反響を呼んだ。

やまもとさんはインタビューで、マンガ業界での契約は「口約束」がほとんどで、「新人の立場だと、どうしても下手に出てしまう」と述べつつ、そうした業界の慣習が「変わってほしい」と話した。この記事に対しツイッターでは、「契約という概念が曖昧なのが信じられない」「業界のいい加減さが酷い」と、マンガ業界の体質を批判する声が多くつぶやかれた。

そんな中、読者からは「漫画家やライターに限らず、フリーランスで働く人は『下請法』で守られているはずだ」という指摘も寄せられた。この下請法とはどんな法律なのだろうか。また、フリーランスで働く人が知っておくべきポイントはなんだろうか。籔内俊輔弁護士に聞いた。

●「口約束」で発注することは違法

「下請法は、正式名称は『下請代金支払遅延等防止法』といいます。朝鮮戦争後の昭和30年代の不況時に、下請事業者に対する代金の支払い遅延が多数発生したことから、下請事業者保護のために作られた法律です」

下請事業者というと、大手メーカーの製品の部品を作る中小企業などが思い浮かぶ。個人事業主として仕事をしているフリーランサーも対象なのだろうか。

「はい。平成15年の下請法改正で、コンピュータープログラムやアニメーション等の作成を依頼するコンテンツビジネスも、『情報成果物作成委託』という類型で、下請法の対象にされました。

マンガ原稿を含めコンテンツを作成する個人事業主のフリーランサーは、資本金額1000万円超の事業者との取引に関して、下請法上の『下請事業者』となります」

下請法が適用されると、フリーランサーにはどういった恩恵があるのだろうか。

「まず、仕事を発注する業者(親事業者)は、下請事業者との取引で、必ず発注書面を出すよう義務付けられています(下請法3条)。『口約束』での発注は違法です」

たしかに、契約書を作ってもらえれば、のちのちトラブルになることも少ないだろう。

「また、発注側の都合で、下請事業者に不利益を与える行為も下請法違反になります。たとえば、発注した成果物を受け取らないという『受領拒否』(下請法4条1項1号)や、納品から60日以内に代金を支払わないという『支払遅延』(4条1項2号)は、下請法で禁じられています。

  • 前のページ
    • 1
    • 2
  • 次のページ
日本最大級の弁護士/法律ポータルサイト。23万件の相談実績。無料法律相談・弁護士ランキング・口コミ弁護士検索でお悩み解決。他にも弁護士費用の見積比較・法律Q&Aなどの豊富なサービスとコンテンツで「インターネットを通じて法律をもっと身近に、もっと便利に。」

トピックスRSS

ランキング