LINEの「トーク」を運営会社は監視できない?憲法が保障する「通信の秘密」の意味

弁護士ドットコムニュース / 2014年8月10日 14時45分

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メッセージアプリ「LINE」の個人アカウントが、何者かに乗っ取られる騒動が多発している。被害にあったユーザーになりすまして、プリペイドカードの購入を知人たちに依頼するケースが相次いでいるが、ある「悪ふざけ」を機に思わぬ事態が発生した。

ネットニュースサイト「netgeek」の編集部員が、なりすましを装って、友人にプリペイドカードの購入を催促するメッセージを送ったところ、突然アカウントが凍結されてしまったというのだ。ネットでは、LINEが「トーク」と呼ばれるユーザー間のメッセージのやりとりをチェックしているのではないか、という疑問の声が上がった。

netgeekによると、LINEから説明のメールが来たという。その説明では、「トーク履歴は見ていない」と明言。「法律においても、『通信の秘密の保護』が明記されており、トーク内でのやり取りを確認することはできません」と回答していたそうだ。

アカウントの乗っ取りが続発する中、どんな場合でも、事業者は「トークの中身」を見ることが許されないのだろうか。IT関連の法律問題にくわしい伊藤雅浩弁護士に聞いた。

●LINEの「競合サービス」が炎上した事例も

「通信の秘密は、憲法で保障されていますが、電気通信事業法4条で具体的に、『電気通信事業者の取扱中に係る通信の秘密は、侵してはならない』と定められています。

LINEのトークの中身は、『通信の秘密』によって保護されるものですから、たとえ運営者であっても、ユーザーに無断で中身を見ることはできません。これに違反すれば、刑事罰もあります」

法律で定められた「通信の秘密」がある以上、無断で見ることはできないというわけだ。

「2年前、LINEと競合関係にあるメッセージサービスが始まったとき、その運営会社の利用規約には、ユーザーがやり取りする情報は運営者が無償で利用することができる、という規定があり、『通信の秘密の侵害ではないか』とネットで炎上しました。そのときは、当日中に規約が修正されました」

 

なるほど、非常に重要なことであることは分かった。では、どんな場合でも、中身を見ることはできないのだろうか。

●裁判官の令状があれば、警察は複製や差し押さえが可能

「そうではありません。たとえば、児童ポルノ画像へのアクセスをブロックする行為は、通信の秘密との関係が問題になりますが、緊急避難にあたり、犯罪にならないとも考えられています。

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