小林幸子さんが「コミケ」でオリジナルCD「手売り」 マネする歌手は出てくるか?

弁護士ドットコムニュース / 2014年8月21日 16時9分

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紅白の「ラスボス」がコミケに降臨――。演歌歌手の小林幸子さん(60)が8月中旬、東京ビッグサイトで開かれた国内最大の同人誌即売会「コミックマーケット」(コミケ)に初参加して、大きな話題になった。

報道によると、うだるような暑さの中、小林さんはみずからブースに立ち、人気ボーカロイド曲をカバーしたオリジナルCD「さちさちにしてあげる♪」を販売。1500枚を2時間40分で完売した。ツイッターでは、ファン一人ひとりにCDを手渡しする小林さんの「神対応」が絶賛された。

小林さんの「成功」に続けとばかりに、今後、メジャーレーベルに所属する有名アーティストたちがコミケに参加し、オリジナルCDを手売りする可能性はあるのだろうか。エンターテイメント法務にくわしい高木啓成弁護士に聞いた。

●メジャーレーベルとアーティストとの関係とは?

「メジャーレーベルに所属するアーティストが次のコミケに参加して、オリジナルCDを手売りするという可能性は低いでしょう」

高木弁護士はズバリ予想する。なぜだろうか。

「メジャーレーベルに所属しているアーティストは、レコード会社との間で『専属実演家契約』を結んでいます。この契約は、以下の3点が主な内容です。

(1)契約期間中、アーティストが、レコード会社に専属して、CDなどのレコーディングのための実演(歌唱や演奏)を行うこと

(2)その実演に関する著作権法上の権利をレコード会社に譲渡すること

(3)その代わり、レコード会社はアーティストに対して『アーティスト印税』と呼ばれる対価を支払うこと」

この契約によって、アーティストはレコード会社の「専属」となる。

「ですので、アーティストは契約期間中、そのレコード会社に無断で、他のレコード会社のCDのレコーディングに参加したり、コミケで手売りするためのオリジナルCDのレコーディングをおこなうことはできません。

メジャーレーベルに所属しているアーティストがコミケで手売りするためのオリジナルCDをレコーディングするためには、『専属解放』と呼ばれる、レコード会社の承諾が必要になるのです」

では、レコード会社は専属解放をおこなわないのだろうか。

「アーティストが他のレコード会社のレコーディングに参加することについて、一定の専属解放料を条件にレコード会社が専属解放をおこなう例は見られます。

しかし、オリジナルCDを手売りすることに対しては、レコード会社は慎重な判断をすると思われます」

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