日本の「刑法」は被告人に甘いのか? 「黒子のバスケ事件」から考える

弁護士ドットコムニュース / 2014年9月7日 16時3分

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人気マンガ「黒子のバスケ」をめぐる連続脅迫事件で、威力業務妨害罪に問われた被告人に、東京地裁は求刑通り「懲役4年6月」を言い渡した=9月1日に控訴=。

被告人は、「黒子のバスケ」作者の出身大学に硫化水素入りの容器と脅迫文を置いたほか、ニコチン入りの菓子と脅迫文をコンビニに送りつけて商品を回収させたなどとして、5つの事件で威力業務妨害罪に問われていた。

●「量刑が軽すぎる」という声も

この「懲役4年6月」は、今回の裁判で考えられる最大の刑だ。つまり、今回は裁判官がどんなに刑罰を重くしようとしても、4年6月が限度だった。そうなる理由は、日本の刑法の「併合罪」という考え方にある。

併合罪とは、裁判で確定していない2個以上の罪がある場合、それらの罪をひっくるめて量刑を考えるということで、科せられる刑罰は最大で「法定刑の上限の1.5倍」までとされている。

威力業務妨害罪の場合、法定刑が「3年以下の懲役または50万円50万円以下の罰金」のため、たとえ5個の罪があっても3年の1.5倍、つまり4年6月が最大になるわけだ。

しかし事件が社会を大きく揺るがせたことや被告人が反省していないように見えることから、ネットでは「懲役4年6月は軽すぎる」といった意見が数多く見られた。

また、海外の法律にくわしい清原博弁護士は、8月下旬に出演したTOKYO MXの情報番組「モーニングCROSS」で、「被告人は5件の犯罪で起訴された。1件ごとにみれば、最高3年×5件で15年だ。アメリカではすべて合算して、昨年は1000年という判決が出ている」などと説明。「日本の刑法は甘い」と指摘した。

複数の犯罪をおかした場合の量刑について、日本の刑法は「甘い」のだろうか。それとも「甘くない」のだろうか。弁護士ドットコムの登録弁護士たちに意見を聞いた。

●「被告人に甘い」はゼロ

弁護士ドットコムでは、上記のような質問を投げかけ、以下の3つの選択肢から回答してもらった。

1 日本の刑法は被告人に甘い→0票

2 日本の刑法は被告人に甘くない→7票

3 どちらでもない→5票

12人の弁護士から回答が寄せられたが、<被告人に甘い>という意見はゼロだった。

もっとも多かったのは、<被告人に甘くない>の7票だった。

以下、弁護士4人が自由記述欄に書き込んだコメントの全文を紹介する。

●日本の刑法は「被告人に甘くない」という意見

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