暴言教師でも生徒は耐えないといけない? 子どもに「先生を選ぶ権利」はないのか?

弁護士ドットコムニュース / 2013年4月26日 17時0分

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東京都調布市の市立小学校で昨年、当時2年生の担任だった女性教師がクラスの児童に暴言を吐いていたことが明らかになった。「なんて人としてのレベルが低い子どもたちだろう」「お勉強ができない人は字を書くのも下手」といった暴言の数々。それらは保護者が子どもに持たせた音声レコーダーによって録音され、動かぬ証拠となった。

この教師は、特定の生徒に対して「髪の毛触らないでくれる?気持ち悪いから」などと発言し、イジメを誘発していた恐れもあるとされる。その音声を聞いた保護者の中には、「ここに自分の子がいたなんて」と泣かずにはいられなかった人もいるという。問題の教師は学校の勤務から外れているというが、保護者たちの怒りや嘆きはおさまらないだろう。

複数の授業のなかから好きな授業を選択できる大学などと違い、小学校や中学校では原則として、児童・生徒が教師を選ぶことはできない。学校が一方的に決めた先生にお世話にならなければいけないのだ。しかし、「教育を受ける権利」は憲法でも保障された重要な権利だ。ひどい教師にあたったときは、その変更を求められないのだろうか。子どもに教師を選ぶ権利はないのか。横浜弁護士会の子どもの権利委員会委員をつとめる板谷洋弁護士に聞いた。

●子どもの「教育を受ける権利」にもとづき、親は「教育の是正」を求める

「新聞報道も参考にすると、問題の教師は、児童の人権を著しく侵害しているといえます」

板谷弁護士は端的にこう述べる。

「発達段階にある小学2年生の子どもに、レベルが低いとか字が下手とか、『言葉で質問されたら言葉で返そうよ。反応遅いのはだめだよ。人間やめてくださいと一緒だよ』と能力を問題にした暴言を吐いたり、特定の児童に対し、給食の際『1人前もらうのやめてくれる?』と言って、給食を少なくすることにクラス全員の同意を求めたり、当該児童を精神的に苦しめたり差別的取り扱いをして、いじめの原因を教師自らが作っています」

このように具体的な教師の言動をあげながら、その問題点を指摘する。では、こうした児童に対する人権侵害に対して、親は担任教師の変更を学校に要求できるのだろうか。

「親は、自分の生命や健康、安全、人格や名誉を守れない子どもに代わって、学校に対して担任の変更を要求できます」

板谷弁護士はこう語り、法律上の根拠として、憲法と教育基本法をあげた。

「子どもは、憲法13条の『幸福を追求する権利』や同26条の『教育を受ける権利』を有しています。また、教育の内容は、教育基本法前文で、『個人の尊厳を重んじ』『個性ゆたかな文化の創造をめざす』ものとされているのです。

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