「費用がいくらかかるのか分からない」 裁判は「時価制」の寿司店みたいなもの?

弁護士ドットコムニュース / 2014年9月24日 13時23分

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日弁連主催の司法シンポジウム「市民にとって本当に身近で利用しやすい司法とは―民事裁判と家庭裁判所の現場から―」が9月20日、東京・霞が関の弁護士会館で開かれた。

弁護士の数が増えたが、民事訴訟の件数は減り続けている。だが、社会における人と人のトラブルが減っているわけではない。消費生活センターなどには、訴訟件数を大きく上回る相談が寄せられている。なぜ、トラブルは多いのに、訴訟の数は減っているのか。そんな問題意識から、弁護士らが原因と対策を話し合った。

第1部「民事裁判を利用しやすくするために」では、弁護士ら8名がパネリストとして登壇。(1)現状分析(2)基盤アクセス(3)費用対策(4)時間対策(5)充実審理(6)判決・執行改革という6つのテーマについて報告がおこなわれた。

●裁判にかかる「時間と費用」が大きな課題

中村元弥弁護士(現状分析チーム)は、訴訟が減った原因として「時間」と「費用」をあげた。2011年に民事訴訟を利用した人にアンケートをした結果、裁判を避けたいと思った理由として「時間がかかると思った」「費用がかかると思った」と回答した人が、ともに70%を越えていた。

実際、裁判にかかる時間は、長引く傾向にあるという。中村弁護士は「裁判官1人当たりの手持ち件数の多さや法廷の不足が、原因になっている可能性が示唆される」と説明し、裁判官の増員と、法廷の増設の必要性を指摘した。

●「弁護士から市民にアクセスすべき時代」

曽場尾雅宏弁護士(基盤アクセスチーム)は、“弁護士へのアクセスのしにくさ”を課題の1つにあげた。たとえば、長崎県弁護士会による弁護士利用者のアンケートでは、「利用しやすくするために弁護士に必要なことは?」という設問で、最も多かった回答が「気軽に相談できるイメージ」だった。

パネリストの三屋裕子・元日本バレーボール協会理事は、「『弁護士は賢い人だから、こんなこと言うと馬鹿にされないか』という心のハードルもあるのではないか」と指摘していた。

解決策として、曽場尾弁護士は「地域包括支援センターや商工会のように、市民や企業の法的問題を把握している機関と連携すれば、相談が必要な市民や企業とつながることができる。今後は、弁護士から市民にアクセスしなければならない時代」と主張した。

宮崎隆博弁護士(時間対策チーム)は、裁判の期間短縮に向けた各裁判所の取り組みを紹介。準備書面などの提出期限の厳格化などが、一定の成果をあげていることを説明した。

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