「日本の司法を変えないといけない」ノーベル賞・中村教授の「苦言」への弁護士の反応

弁護士ドットコムニュース / 2014年10月23日 18時25分

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「日本の司法制度を変えないといけない」――。青色発光ダイオード(LED)の開発で、今年のノーベル物理学賞の受賞が決まった米カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授・中村修二さんがこのように苦言を呈して話題を呼んだ。

共同通信によると、中村さんは、「米国の司法が『正義』に基づくとしたら、日本は『より多くの人の利益になるかどうか』で判断が決まるとし、『ベンチャー(育成)をやるにしても日本の司法制度をまず変えないといけない』とコメントした。

そんな中村さんは、青色LEDの発明対価をめぐって、開発時に所属していた企業と裁判をしたことで知られている。この裁判で東京地裁は2004年、発明の対価として200億円を支払うよう企業に命じた。ところが、企業側の控訴を受けて、東京高裁は企業側が中村教授に約8億円を支払う和解案を勧告。最終的には、その案で和解成立となった。

中村さんは和解の直後、「裁判所は、大企業中心の現状を維持する判断を下した」「裁判所が保守的である限り日本は何も変わらない。技術者が全員海外に出ていって、日本がおかしくなるまでは真剣に考えないんじゃないか」と語っていた。

現在アメリカにわたって研究を続けている中村さんがいうように、日本の司法制度は「保守的」なのだろうか。弁護士ドットコムに登録している弁護士に、中村さんの意見に「同意できる」かどうかを尋ねた。

●賛否が真っ二つに

弁護士ドットコムでは、上記のような質問を投げかけ、以下の3つの選択肢から回答してもらった。

1 中村さんの意見に「同意できる」→6票

2 中村さんの意見に「同意できない」→5票

3 どちらでもない→2票

13人の弁護士から回答が寄せられた。最も多かったのは、<中村さんの意見に「同意できる」>の6票だった。<中村さんの意見に「同意できない」>は5票だった。以下、弁護士9人が自由記述欄に書き込んだコメントの全文を紹介する。

●中村さんに「同意できる」という意見

【西口 竜司弁護士】「職務発明の問題については様々な意見があるのは承知しておりますが、特許法の目的は、『発明を奨励し、もつて産業の発達に寄与』することにあります。有能な研究者が会社の施設を使って素晴らしい発明をすることこそが会社にとっても有益であり、また、日本国にとっても有益なはずです。そして、素晴らしい発明をするためには,研究者のモチベーションを維持する対価を支払うことに意味があるかと思います。その意味で中村教授の提言に同意します。蛇足ですが、職務発明の帰属を法人にするという特許法の改正は時代に逆行したものであり反対です」

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