学校で財布が紛失「所持品検査でパンツ一枚にされた」そんなの許される?

弁護士ドットコムニュース / 2014年11月7日 17時17分

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「パンツ一枚の姿で、所持品検査を受けた」。鹿児島県の県立高校で、財布を盗んだ犯人だと疑われ、下着姿で所持品検査をされたとして、鹿児島市に住む男性(22)が10月下旬までに、鹿児島県に対して損害賠償を求める訴訟を起こした。

共同通信によると、男性は訴状で次のように主張している。県立高校に在籍していた2010年当時、クラスメートが財布が紛失するという出来事があった。その際、男性のカバンから現金の入っていない状態で財布が見つかった。男性は身に覚えがなかったが、担任の教諭から「パンツ一丁にならんか」などと言われ、所持品検査を強制されたという。

いくら盗難された財布を探すためとはいえ、教員が強制的に生徒の「身体検査」をすることは認められるのだろうか。まして、「パンツ一枚」にさせることができるのだろうか。刑事手続きにくわしい荒木樹弁護士に聞いた。

●強制的に身体検査をできるのは、令状を持った捜査官だけ

「この問題については、さまざまな法的問題があり得ますが、ここでは『警察官ではない一般人が、捜査のために身体検査をしていいのか』という問題に絞って考えます」

荒木弁護士はこう切り出した。一般人でも、犯罪を明らかにするためなら、身体検査をすることができるのだろうか。

「結論として、捜査のための身体検査を行うことは、一般人には認められません」

なぜ、認められないのだろうか。

「その理由を説明する前に、『強制捜査』と『任意捜査』を区別しておきましょう。

犯罪捜査には、多種多様にさまざまな手法があります。それらは大きく分けて、『強制捜査』と『任意捜査』に区別できます。

『強制捜査』とは、逮捕や捜索、身体検査など、強制的に行う捜査です。原則として、裁判官が発する令状に基づいて、警察官などの捜査機関が行う必要があります。

もっとも、一般人でも、犯人を現行犯逮捕をすることだけは、刑事訴訟法で認められています。これは、一般人でも許される、唯一の『強制捜査』と言っていいと思います」

捜査機関ですら原則的に令状が必要なのに、令状を持っていない一般人が強制的に身体検査を行うのは、問題と言えそうだ。

●相手の同意を得ていれば・・・

それでは、「任意捜査」とはどんなことを指すのだろう。

「『任意捜査』とは、文字通り、被疑者の同意を得て、あるいは、被疑者の権利を侵害しない方法で行われる捜査です。これは一般人でも行うことが可能です」

具体的には、どんなことができるのだろう。

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