有給休暇を取らない「日本人」 取得率を上げる「対策」として何が必要か?

弁護士ドットコムニュース / 2014年12月6日 12時43分

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2013年の労働者の「有給休暇」の取得率が48.8%だったことが分かった。厚生労働省が11月中旬に公表した「就労条件総合調査」の結果だが、ここ5年の有休取得率はいずれも50%を切っている。

政府は2020年までに有休取得率を70%にすることを目標にかかげている。だが、調査結果によると、この目標を超えた業種は「電気・ガス・熱供給・水道業」のみで、70.6%だった。ツイッターでは「有休の買い取りを義務化すべき」「消化率が低い企業には罰則を。遵守している企業には優遇を」といった意見も出ている。

有給休暇の取得をうながすために、どんな対策が考えられるだろうか。労働問題にくわしい古金千明弁護士に聞いた。

●日本は6年連続「最下位」

「有給休暇の取得率は、過去20年近くにわたって50%前後で推移しており、ほとんど横ばいの状態です。

他方、海外との比較でいうと、『エクスペディアジャパン』の調査(http://www.expedia.co.jp/p/corporate/holiday-deprivation2013)によれば、日本の有休取得率は、調査対象となった24カ国中、最下位となっています。最下位は6年連続です」

海外と比較しても、有休取得率は低いわけだ。こうした現状を変えるには、やはり国の後押しが必要ではないか?

「有給休暇の取得率を上げるための試みは、これまでなされてこなかったわけではありません。

たとえば、1987年 の労働基準法の改正で『有給休暇の計画的付与制度』が導入されましたし、有給休暇の取得促進運動や成功事例の紹介など、行政による啓発活動も行われてきました。

ただ、取得率を抜本的に向上させることはできていません」

●有休取得の「義務づけ」はうまくいくか?

今のところ、国の施策は上手く機能していないようだ。では、どうすればよいのだろうか。

「荒療治ではありますが、厚生労働省の分科会で議論されているように、一定日数の有給休暇を労働者に取得させることを、法律で使用者に義務づける対策がありえます。

しかし、使用者に義務を課すことになった場合でも、義務違反があったからといって、使用者に直ちに刑罰を課すというのは、行き過ぎであると思われます」

取得率を向上させるためには、刑罰などの厳しい態度で臨んだほうが効果があるように思えるが・・・。

「有給の取得率が上がらない背景には、『他の人に迷惑がかかる』『有給中に業務を引き継ぐ人がいない』といった、職場の構造的な問題があるといわれています。

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