<美濃加茂市長事件>「作り上げられた犯罪」 最終弁論であらためて「無罪」主張

弁護士ドットコムニュース / 2014年12月24日 23時33分

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岐阜県美濃加茂市のプール浄化設備導入をめぐって賄賂を受け取ったとして、事前収賄罪などの罪に問われている藤井浩人・美濃加茂市長の最終弁論公判が12月24日、名古屋地裁で開かれた。弁護側は「本件はすべてが作り上げられた犯罪だ」と無罪を主張し、藤井市長も「逮捕事実は一切ないことを断言する」と意見陳述した。30万円の現金授受の有無をめぐって検察側と弁護側が真っ向から対立したまま、裁判は結審した。判決は来年3月5日に言い渡される。(ジャーナリスト/関口威人)

●中林社長と検察官の「特異な関係」

検察側の「証拠」は、実質的に、贈賄側である浄水設備会社「水源」の中林正善社長の供述しかない――約2時間半に渡る弁論で、弁護側はそう指摘したうえで、中林供述の「信用性」を全面的に否定した。

弁護側によれば、それは「一般的な意味での供述の信用性の評価とは性格を異にする」ものだという。中林社長が総額4億円近くにのぼる融資詐欺事件の処罰を少しでも軽くするため、藤井市長へ賄賂を渡したという話をでっち上げ、それを捜査機関側が容認して、両者一体となって犯罪事実を作り上げた異常事態なのだという。

検察側が論告公判で「あり得ない」と否定した「ヤミ司法取引」の疑いを、弁護側はあらためて主張した。

「弁護人の告発で4000万円分の詐欺事件は追起訴されたが、さらに5700万円分の告発は『嫌疑不十分』として不起訴とした。これは融資詐欺の起訴を最小限にとどめる見返りに、贈賄自白を維持し、藤井市長公判での検察官立証に協力するとの約束があったからとしか考えられない」

その疑念は公判を通じて深まったと、弁護側は指摘する。中林社長と検察側が綿密な打ち合わせをし、弁護人が請求した再尋問のために「6、7回も」接触するなど「極めて特異な関係」が明らかになったという。

また、今回は「一般の刑事事件とは異なり、愛知県警、岐阜県警の合同捜査本部が設置され、そこに名古屋地検が深く関わって捜査が進められてきた」と、捜査体制の構造にも言及。その結果として、具体的な成果を上げることが至上命題となり、藤井市長らに対する取調官の言動が「結果を出したいとの焦燥感から厳しいものとなったことは容易に想像できる」と指摘した。

●中林供述の「変遷」の不自然さを指摘

現金授受の場面について、中林社長の供述内容は当初、「藤井市長と2人きりだった」というものだった。しかしその後、「2人の共通の知人であるT氏が同席していた」という内容に変遷している。

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