「バカ」「やめろ」職場の暴言で退職、会社を訴えることは可能?【小町の法律相談】

弁護士ドットコムニュース / 2016年7月1日 9時56分

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「これってれっきとしたパワハラですよね?訴えてももう無駄なんでしょうか?」。Yomiuri Online「発言小町」に、職場でのパワハラ被害の末に退職に追い込まれたというトピ主から、相談が寄せられました。

トピ主は、入社当初からいじめの標的になってしまったそうです。周りから「バカ、アホ」「いつでも解雇はできる」「やめろ」といった言葉を浴びせられてきました。誰にも相談することができず、入社から3年が経過して、ついに我慢できず退職したそうです。退職にあたっては、解雇通告も受けていたとのことです。

レスには「暴言の録音、動画などがあれば可能だと思います。ただし訴えても時間がかかるだけで、特にお金とかもらえないと思いますよ」といった意見がありました。一方、「解雇通告もされたとは・・・トピ主さん自身、勤務態度に全く問題がなかったと断言できるの?」と、トピ主への厳しいコメントもありました。

いじめの標的になり、暴言を浴びせられたというトピ主は、会社を訴えることはできるのでしょうか。大川一夫弁護士に聞きました。

(この質問は、発言小町に寄せられた投稿をもとに、大手小町編集部と弁護士ドットコムライフ編集部が再構成したものです。トピ「これって訴えられる?」はこちら(http://komachi.yomiuri.co.jp/t/2016/0616/766322.htm?g=15)

● 損害賠償や慰謝料請求が可能ですが、立証が難しいことも

パワハラとは「パワー・ハラスメント」すなわち、優越的地位に基づく嫌がらせのことで、一般的には、上司から部下に対する嫌がらせのことをいいます。今回の質問では、誰からパワハラを受けたのかが分かりませんが、仮に同僚から嫌がらせをされた場合、それが上司の意を汲んで行われたなら、明らかにパワハラです。そうでないものもパワハラに該当する場合がありますが、いわゆる「イジメ」に近いでしょう。

パワハラにせよ、イジメにせよ、社会的相当性を越えたものは違法として許されません。今回のような言葉を浴びせることは、社会的相当性を越えるもので、パワハラにせよ、イジメにせよ許されるものではありません。

ではトピ主は、退職後、会社に対して、損害賠償や慰謝料の請求をすることができるのでしょうか。

パワハラにせよ、イジメにせよ、社会的相当性を越えた違法なものである場合は、退職後であっても損害賠償、慰謝料請求をすることができます。ただ、この場合、一般的には損害賠償請求の相手方は不法行為(民法709条)をした直接の加害者、つまりパワハラやイジメをした人になります。さらに会社に対して損害賠償請求をするには、民法上の使用者責任(民法715条)を問うことになります。

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