男性の「美容室でカット」は違法・・・東京「理容師組合」役員はどうみているのか?

弁護士ドットコムニュース / 2015年4月19日 11時58分

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いつの頃からか、男性が美容室でヘアカットするのは、ごく普通の風景となった。しかし、厳密には、美容室で男性の「カットだけ」をするのは「法令違反」なのだ。なにか具体的な害があるとは思えない行為だが、約40年前の厚労省の通知によって「違法」とされているのだ。

弁護士ドットコムニュースで、<安倍首相の「美容室でカット」は違法?「男の散髪」をめぐる奇妙なルール>という記事を3月に掲載したところ、大きな反響があった。一般の利用者からは、「え、違法だったの?」という反応も数多く寄せられた。

ややこしいのは、自治体によって、美容室への指導や監督をどれだけ強くおこなうのかが異なっていることだ。東京都のように「男性のヘアカットのみ」を黙認している自治体もあれば、厳しく取り締まる高知市のような自治体もある。

そのため、当事者の理容師・美容師はもちろん、客の立場からしても「いったい、どうすれば良いの?」との困惑がうまれている。

そこで、東京都の理容師約4500名が加盟する「東京都理容生活衛生同業組合」の常任理事で、理容店「Hair Life INABA」代表の稲葉孝博さん(54)に、現場の理容師たちはどのように考えているのか、話を聞いた。

●法律では、理容師は「整える」美容師は「美しくする」

そもそも、理容室と美容室は、取り締まる法律も、それぞれが規定する「仕事内容」も違っている。

1947年(昭和22年)に制定された「理容師法」は、理容師の仕事を「頭髪の刈込、顔そり等の方法により、容姿を整えること」(理容師法第1条の2)とする。一方の「美容師法」は、1957年(昭和32年)に制定され、「パーマネントウエーブ・結髪・化粧等の方法により、容姿を美しくすること」(美容師法第2条)と規定した。

このような違いがあるのだが、現代の感覚では「整える」と「美しくする」にどんな違いがあるのか、理解に苦しむ。この点について、稲葉さんは次のように指摘する。

「古くは理容師も美容師も同じ免許でしたし、理容師と美容師の仕事は、そもそも垣根がないと考えています。大きな違いは、シェービングができるか、できないか、でしょう。理容室とは、カットだけでなく、シェービングもできるヘアサロンだととらえています。

男性が美容室へ行くのは時代の流れでもありますから、仕方がないとも思っています。もちろん『美容室で男性のカットのみをするのは問題ではないか』と聞かれたら、『違法です』とは答えますが・・・。それを禁じた1978年の厚労省通知については当然、時代にそぐわないと捉える人もいるでしょう」

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