政府も後押し「ビッグデータ」のビジネス利用 「個人のプライバシー」をどう守るか?

弁護士ドットコムニュース / 2013年6月16日 14時0分

写真

関連画像

国や企業などが集めた大量のデジタル情報「ビッグデータ」。これを民間ビジネスに利用しようという動きが本格化している。なかでも個人の行動や状態に関する「パーソナルデータ」は、政府の新IT戦略が「特に利用価値が高い」と指摘。今後、より利用しやすいように環境整備を進めるとしている。

「パーソナルデータ」は、その名の通り個人のプライバシーと密接に関連する情報だ。政府の戦略案でもビッグデータの活用を進めつつ、個人情報やプライバシーをいかに守っていくのかが重要な論点の一つとなっている。

政府は今後、「個人情報保護ガイドライン」の見直しに着手する一方で、事業者の監督や紛争処理にあたる「第三者機関」の設置を検討するとしている。はたして、ビッグデータを活用しつつ、個人情報を守っていくためには、どのような点に注意すべきなのか。プライバシーはどのように保護されるべきなのか。ビジネスの法律問題にくわしい石川智也弁護士に聞いた。

●「ビッグデータ」を解析することで、企業は効果的なキャンペーンがうてる

——いったい企業はどんなデータを使って、どんなビジネスをやろうとしているのか?

「わかりやすいのは、携帯電話の位置情報データを利用するようなイメージですね。そのデータを大量に集めれば、人がどのように移動し、いつ、どの場所が、どのような性別、年齢層の人たちで混雑しているかがわかる。最近は一つの携帯端末で買い物をしたり、映画の予約をしたりもしますので、移動のデータだけではなくて、どんな行動をしているかの情報も集められます。

たとえば、いつ、どこに、どんな嗜好の人たちが集まっているかがわかれば、それだけ効果的なキャンペーンや、適切な広告がうてます。企業の狙いはこういったもので、データに性別や年齢層、学生などといった『属性情報』が組み合わさるほど、情報の精度と価値はどんどん高まります」

——そのデータはいわゆる「個人情報」と、何が違うのか?

「性別や年齢層だけでは、個人を識別できません。特定の個人を識別することができる、つまりはヒモづけられなければ、個人情報保護法の対象である『個人情報』とは言えません。個人とヒモづけられる情報、たとえば、氏名や電話番号などが結びつけられれば、それは『個人情報』になります。

しかし、データ分析のためには、個人名や連絡先などは必要ありません。携帯電話のデータを利用するような場合は、個人情報を持っている事業者から情報提供を受ける際に、個人を識別できないようにした形で、データを入手するということになります。そして、この情報を受領した事業者が個人を識別できなければ、そのデータは情報を受領した事業者にとって『個人情報』ではなくなります。

  • 前のページ
    • 1
    • 2
  • 次のページ
日本最大級の弁護士/法律ポータルサイト。23万件の相談実績。無料法律相談・弁護士ランキング・口コミ弁護士検索でお悩み解決。他にも弁護士費用の見積比較・法律Q&Aなどの豊富なサービスとコンテンツで「インターネットを通じて法律をもっと身近に、もっと便利に。」

トピックスRSS

ランキング